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2014年 04月 30日 |

「中国語離合詞500」(東方書店)

「用例篇」は動詞のピンイン順になってます。その動詞で思いつくかぎりの離合詞の用例を書いてみた、って感じ。
「この動詞具体的にどう離合させるんだろう」と思ったときにすごく便利です。

以前「ネイティブ中国語―補語例解」を読んで、残念だった点が上手く解決されてると思いました。

「ネイティブ中国語―補語例解」は補語の解説書なので補語別に解説するべきなのに、動詞別に解説されて使いにくかった。
「中国語離合詞500」は離合詞の解説書なので、動詞別に解説されてて正解。
文法を説明するときは目的によって並べ方を工夫しなければならないというのがよく分かります。


「解説篇」の動賓離合詞と動賓連語の見分け方が勉強になりました。

(1)“吃饭”は「食事をする」という離合詞であるが、同時に“我不吃饭,吃面包”のような文脈においては「お米のごはん(ライス)を食べる」という連語ともなる。すなわち、表す意味が特殊化し、動作とその対象というように分けられない場合は離合詞である。

(2)離合詞“毕业”の中の語素“业”は、昔の文言では「わざ」という意味の単語として、独立して用いられたが、現代中国語では四字句を含め必ず他の語素とともに用いねばならず、単独で単語とはなれない。すなわち、二つの成分のうち一方でも単語でないならば、離合詞である。

「中国語離合詞500」(東方書店)



しかし私にとっていちばん良かったのは、巻末の「離合詞用法一覧表」の説明です。
編集者が二人で作成されたそうなのですが、「両編著者には、50歳代と40歳代という年齢差があり、語感に多少の差異が認められた。さらに、30歳代のインフォーマント、および中国人留学生諸氏に確認したところ、やはり個人差があることが判明した。」とあります。

中国人に中国語の質問をすると、出身地や世代によってまったく違う回答がかえってきて余計に混乱しちゃうことありますよね。
無理に「正しい答え」を決めてしまおうとしない誠実な編集方針に感動しました。



今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2014年 04月 03日 |
《後宮甄嬛傳》のいちばん肝心な部分がネタバレしています。
ご注意ください。








《後宮甄嬛傳》第68集でリンロンが

“皇后殺了皇后!”

と言い残しますね。
この部分はあとで両義文だったと判明するのですが、私も最初は

“皇后,殺了皇后!”(皇后、殺せ皇后を!)

だと思いこんでました。








しかしリンロンが本当に言いたかったのは

“皇后殺了皇后!”(皇后が殺した皇后を!)

だったわけですね~
ここでは“了”の複数の意味が上手く使われていました。

でも外国人には分りにくい用法です。
文法的にどう考えればいいのか?
「中国語文法用例辞典」をひもといてみました。



(1)動+了+客
a ふつう動作の完了を表す
我已经问了老汪。(私はもう汪さんにたずねた)

「中国語文法用例辞典―『現代漢語八百詞増訂本』」(東方書店)


この用法だと“皇后殺了皇后”は「皇后はすでに皇后を殺した」になるわけですね。
皇后+殺+了+皇后
主語+動詞+了(動作の完了)+賓語


もう一つのほうは以前にも同じことを書いてました。(検索してたらヒットした。進歩のない私・・・)
過去記事 殺了他!


いくつかの動詞につく‘了1’は動作によってある結果が生じたことを表す。これは動詞の後ろに付く‘掉’とよく似ている。これらの動詞には次のようなものがある。‘忘・丢・关・喝・吃・咽・吞・拨・洒・扔・放・涂・抹・擦・碰・砸・摔・撞・踩・伤・杀・宰・切・冲・卖・还・毁’
この意味の‘了1’は命令文や“把”を用いた文に用いてもよい。
你饶了他吧!(彼を許してやれよ)。

「中国語文法用例辞典―『現代漢語八百詞増訂本』」(東方書店)



この用法だと“皇后,(你)殺了皇后”は「皇后、(お前は)皇后を殺してしまえ」になるのでしょう。
(你)+殺+了+皇后=你殺掉皇后
(主語)+動詞+了(動作の結果)+賓語

いずれにせよ翻訳者はたいへんそうです。


今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2013年 05月 27日 |
注文してた英語のテキストが届きました。
Essential Grammar in Useは中学生レベルらしいので不必要かなーと一瞬思ったのですが、シリーズは一番低レベルからはじめるのが私の主義(そして最高レベルに行き着かずに挫折する)

3冊いちどに購入したのに、「お急ぎでしょうから1冊だけ先に送ります」とEssentialが先に飛んできました。
初級はすぐ必要だろうという配慮でょうか。優しい。


しかししばらく積読になるので3冊まとめて送ってくれても同じだった・・・お気遣いをむだにしてごめん。



Essential Grammar in Use.
English Edition with answers:
A self-study reference and practice book for elementary students of English


English Grammar in Use with Answers:
A Self-Study Reference and Practice Book for Intermediate Students of English


Advanced Grammar in Use Book with Answers:
A Self-Study Reference and Practice Book for Advanced Learners of English



紙が薄くて上等なので3冊ともずっしり重いです。
同じCambridge University PressでもEnglish Pronunciation in Useシリーズの紙はスカスカだった(どうでもいい情報)


今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2013年 05月 25日 |
「ネイティブ中国語―補語例解」
陳 文芷(大修館書店)


内容を確認してみて良かったら自分も買おうと思いつつ図書館で借りました。
十数年の研究の集大成と呼ぶにふさわしい大変な力作だと思います。
補語を使った例文も、自分では思いつかないけど中国人はたしかにこういう言い方するなーというものです。

しかし・・・残念ながら、あまり実用的に使える本じゃない気がする。


補語全般についての説明は最初にQ&Aの形でまとめて書かれています。
本文には動詞や形容詞がピンイン順で並んでいて、そこに各動詞を使った補語の例文が掲載されています。

でも・・・でもですね、補語についての参考書なので、補語ごとにまとめてあったほうが使いやすいんじゃないかと思うんですよ・・・


動詞ごとに並んでいると、その動詞で使う可能性のある補語をすべて掲載する必要がありますが、それは無理なので、当然一部の補語しか載ってません。
そうなると非ネイティブである学習者は、その動詞と載ってない補語との組み合わせがOKかどうか判断できない。

もし補語ごとの解説になってれば、代表的な動詞だけ例文を掲載しておけばいいわけですよ。
各補語の用法が理解できれば、あとは自分でいろいろな動詞との組み合わせに挑戦できるでしょ。
せめてクロスインデックスになってて、“-上去”や“-下来”でも引けるようになってればなあ・・・と思ったのですが、残念ながら補語の索引はついていません。

私はパラパラとめくってみて、途中で読むのを断念しました。
最後まできちんと読んだ人はすごい根気の持ち主だと思います。尊敬します。


たとえばこんなふうに例文が上げられてます。

“摆”の項目だと

7.这张桌子很大,所有的資料都摆得下。〔可能〕(この机は大きいので,すべての資料が並べられる。)
〈注〉この“得下”は「場所に余裕があり収納できる」という意味で,“摆得下”は「“摆”という行為を通して,机の上にすべての資料を収納できる」ということを表している。

「ネイティブ中国語―補語例解」

そっか、なるほど。あれ、そういえば同じように空間に余裕があって収納できる補語に“-开来”とかなかったっけ?“把椅子摆开来”だったっけ???と思っても、この本では調べられない・・・otz
いやほんとに思い出せないので何とかして調べたいのですが・・・


“淹”の項目だと

5。他会游泳,淹不着zhao。〔可能〕(彼は泳げるから,溺れっこない。)
〈注〉“着”は自動詞や形容詞の後に付いて,「よくない状況に陥る」という意味を表すことがある。“淹不着”は「溺れるという状況に陥ることはない」ということを表している。


“着”に「よくない状況に陥る」という意味があるとは知りませんでした。
でも“吃不着葡萄”の場合は“着”は「よい状況」を表してるんじゃないのかな?どう違うのかな・・・と疑問に思いますが、そこはこの本では解決できないので残念。


最初のQ&Aにすごく良いことが書いてあったので勝手に引用します。
こんな素晴らしいことをバーっと駆け足で書いちゃうのではなく、本文でじっくり解説してもらいたかったなあ・・・(ないものねだり)


6 方向補語と結果

Q:“收集上来”の“上来”,“笑了起来”の“起来”,“停了下来”の“下来”,“买了下来”の“下来”,“努力下去”の“下去”が表しているのは方向ですか?

A:方向補語は,単純方向補語と複合方向補語の2種類に分けられます。
実際のところ,方向補語は方向を表すと同時に結果を表すこともあります。また,方向補語には派生用法があり,結果や状態も表します。派生用法は,単に方向を表す用法よりもずっと多いうえ,意味を提えにくいことがよくあります。しかし, どのような意味の動詞がどの方向補語と結びつくとどのような意味を表すのかということはある程度決まっているので,学習者の皆さんは1つ1つ覚える必要があります。
たとえば,“上来”は“收集”(集める),“报”(報告する),“調”(異動する),“推荐”(推薦する),“ 反映”(報告する)等の動詞の後ろでは,単に空間の下から上への移動を表しているのではなく,比喩的に「人間関係や組織の下から上に向かって動作がおこなわれること」を表しています。たとえば“反映上来”は,「組織の末端から中央に向かって“反映”という動作がおこなわれること」を表しています。
“起来”は“笑”(わらう),“跑”(走る),“ 写”(書く),“穿”(着る),“学”(学ぶ),“吃”(食べる),“喊”(叫ぶ),“说”(話す)などの動詞と結びついた場合,動作の「開始」を表します。“藏”(隠れる),“收”(しまう),“围”(囲む)などの動詞の後ろでは結果の意味,つまり動作の対象が統御下に置かれるということを表します。
“下来”は,“停”(止まる),“站”(立つ),“ 歇”(休憩する),“放心”(安
心する),“安定”(安定させる),“沉”(落ち着かせる)などの動詞の後ろでは「安定した状態へ落ち着く」ということを表しますが,一方“买”(買う),“收”(受け取る),“抢”(奪い取る)といった「獲得」の意味を表す動詞の後ろでは,「所有権の移動」,すなわち「動作行為の対象物が相手側から分離した結果,話し手の領域に帰属する」ということを表します。
“下去”は,“听”(聞く),“说”(話す),“住”(住む),“保持”(保持する),“坚持”(堅持する),“继续”(継続する),“开展”(展開する),“ 活”(生きる)などのような,動作そのものや動作後の状態を持続できる動詞に付いて,すでにおこなわれている動作や動作後の状態の「持続」を表します。


7 “起来”と“上来”と“出来”
Q:方向を表す“起来”“ 上来”“ 出来”はどこが違うのでしょうか?

A:“抱起来”“抱上来”,“拔出来”と“拔起来”の意味・用法を比較してみましょう。
方向を表す場合,“起来”を用いる場合の話者の視点は「動作の起点から上方への離脱」にあります。一方,“上来”の場合は,話者の視点が「動作の終点への到達」にあります。たとえば,“你把孩子抱起来。”(子供を抱きあげなさい)は,“抱”という動作を通した「子供の地面・床などからの離脱」を表します。一方“你把孩子抱上来。”(子供を抱いてあがってきなさい)は,“抱”という動作を通した「子供のより高い所への到達」を表し,この場合,話者の視点は動作の「終点」にあります。
“拔という動詞の意味は,「物体を外に向かって引き抜く」ことで,“拔”の対象はある物体の内部にあります。“拔”は「動作」そのものについて表しているだけで,動作の「結果」についてはまったく関知していません。したがって,後ろに補語を加えてはじめて結果の意味を表すことができます。たとえば“拔萝卜”(大根を抜く)の場合,“拔出来”(引き抜く)は“拔”という動作を通して「大根が地面から出てくる」ことを表します。一方“拔起来”(抜き始める)のほうは,“拔”という動作との関係から,“拔”という動作の「開始」を表すだけで,「下から上へ」という動作の方向は表しません。もし動作の受け手の物体が高いところにあって,手を伸ばして“拔”という動作をおこなわなければならない場合には,“你把墙上的钉子拔下来吧。”(壁の釘を抜きなさい)のように“拔下来”としなければなりません。



・・・せっかく良いことが書いてあるのに・・・いっぺんにズラズラ書かれてて読む気になれない・・・
もったいない・・・

用例ってたくさん集めれば良いわけじゃなくて、どうディスプレイするかが真の腕の見せ所だと分からせてもらっただけでもこの本を読んだ価値はありました。



【今日の大反省】

<大誤解していた点>

我们分析一下,就会发现日语里用汉字的词有些和汉语的词意思不完全一样。
(分析してみると、日本語の漢語の一部に中国語と意味がずれるものがあることに気付くでしょう)


というのは、文法解説の部分だとばかり思っていましたが、“分析”の「時量補語の例文」だったのですね。
外国人学習者向けの文法説明を中国語で書いてあるのかと思い込んでいました。
それで、日本語と中国語の漢字の意味が違うことをこんなに回りくどい言い方をするなんて、不親切すぎる解説だ!と勝手に怒ってた。
お恥ずかしい。悪文なんていってごめんなさい。猛省しています。





・・・しかしたかが“分析”+“一下”の例文ならもっと簡単で実用的な例文のほうがよかったのでは・・・
とこっそり思っています。


今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2012年 10月 09日 |
『中国語←→日本語翻訳の要領』 (1973年度版)
今冨 正巳(光生館)

タイトルに惹かれて図書館で借りました。
最初のほうにこんな説明があります。

[他来,我去。]は実に簡単な中国語であるが、その日本語訳には、1.(彼が来る,私が行く),2.(彼が来て,私が行く),3.(彼が来るから私は行く),4.(彼が来るなら私は行く),5.(彼が来ても私は行く)などがあり、この他にも訳し方はあると思う。

『中国語←→日本語翻訳の要領』 今冨 正巳

出だしがとても良かったので期待しながら読んだのですが、例文が・・・すごすぎるんです。
中国語を打つのが面倒なので日本語部分だけ引用してみると


・アメリカ帝国主義のあらゆる陰謀術策は、すべて失敗を運命づけられている。
・ソ修社会帝国主義の東ヨーロッパにおける植民地支配が危機におちいり・・・
・西ドイツ当局は、ドイツ民主共和国を併呑し、東ヨーロッパに侵略拡張をすすめるかれらの野望を少しもかくさず・・・
・プロレタリア階級独裁を強固にするという目標のために団結しよう。
・血の教訓によって、われわれの多くの同志たちは目が覚め・・・
・毛沢東思想で認識を統一し、足並みを統一し、行動を統一し反動的なブルジョア階級の・・・
・劉少奇及びその一味の党を裏切り国を裏切った犯罪行為を生産する。
・原子爆弾は、アメリカの反動派が人をおどかすために使っているハリコの虎で、見かけはおそろしそうでも、実際には、なにもおそろしいものではない。
etc・・・

もしかしたら途中から普通の文章も出てくるのかもと思って最後まで読みましたが、最後までこんな例文ばかりでクラクラしました。原子爆弾を張り子の虎と豪語できるとは・・・
(「ドイツ民主共和国」というのはいまは亡き東ドイツのことですね。他にも「米帝」「ソ修」など歴史の彼方に埋もれた単語が続々と登場します。)


「让」「叫」についてこんなことが書いてありました。

[让・叫]などの[使]以外の使役介詞の用法は,基本的には[使]と同様である。ただ,現実の現代中国語文,その代表としての人民日報を見ると,使役介詞のうちもっとも用いられているのは[使]であり(略)


奥付を見ると昭和48年発行となっています。
このころ中国語を勉強した人に「昔は教材といえば《人民日報》しかなかった」というお話を伺ったことがありますが、本当のことだったんですね。
いま「現実の現代中国語の代表」に《人民日報》をあげる中国語教師はまずいないでしょう。
時代の移り変わりをひしひしと感じました。

取り上げられている例文も、今見ると「ただの悪文」「単なる下手な文章」もあるのですが、この本ではどの例文も一生懸命弁護して良いところを見つけ出そうとしていて、読んでいて痛々しい気持ちになりました。


アマゾンで検索するとこの本は1988年に新訂版が出ているようです。どこがどう変わったのでしょうか。
機会があれば読んでみたいものです。

今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2012年 10月 07日 |


《北大中文文库:朱德熙文选》
朱德熙 (作者), 袁毓林 (合著者), 郭锐 (合著者)
北京大学出版社


「これこれ探してたのよ~」と大喜びで買いました。
でも文章が難しすぎる・・・何が書いてあるかぜんぜん理解できません。
あーこの部分引用で見たことあるわ~というのは多いのですが。


「说“的”」「“的”字结构和判断句」なんてものすごく良いことが書いてあるっぽいのにな~
日本語訳出ないかな~
指をくわえて目次だけ眺めてます。早く読めるようになりたい・・・

目录
现代汉语形容词研究
说“的”
“的”字结构和判断句
与动词“给”相关的句法问题
汉语句法里的歧义现象
“在黑板上写字”及相关句式
潮阳话和北京话重叠式象声词的构造
自指和转指——汉语名词化标记“的、者、所、之”的语法功能和语义功能
汉语方言里的两种反复问句
现代书面汉语里的虚化动词和名动词——为第一届国际汉语教学讨论会作
变换分析中的平行性原则
从方言和历史看状态形容词的名词化兼论汉语同位性偏正结构
古文字考释四篇


同じシリーズの《王力文选》も同時購入したのですが、たぶん読めないでしょう。
記念に表紙だけのせとこ



今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2012年 10月 03日 |


《现代汉语欧化语法现象研究》
贺阳 ( 商务印书馆2008年)

中国語は五四運動以降、西欧言語の影響を受けて大きく変わったそうです。
そんな事情は日本で中国語を学習するときには教えてもらえないので、学校で習う漢文と現代中国語の違いの大きさに混乱しちゃいますよね。言語の変遷についてもちょっとくらい教えてくれればいいのにね。(愚痴)


中国語は「動詞+名詞」の語順と教わったのに、なぜか文中に「名詞+動詞」の語順が出てきて戸惑ったことはありませんか。
「文化交流」は「交流文化」が正しいんじゃないんですか?と老師に食ってかかって「まあどっちでもいいから」といなされたことは?(私だけ?)

なんと古代漢語には「名詞+動詞」の構文はとても少なく、五四運動以降、西欧言語の影響で出てきた新たな構文だったのですって。
古代漢語に登場する「名詞+動詞」の構文というのは

人立而啼(《左傳》)
ブタが人のように立って鳴いた

みたいなのです。あんまり見ませんよね。
他はほとんど官職(「牛羊饗応所」とか)だったそうです。

それで、西欧言語からの翻訳の過程で生み出された語の例が掲載されてるんですけど


air pollution 空气污染
business management 企业管理
cultural interchange 文化交流
physical examination 体格检查
space exploration 宇宙空间探索

第2章 动词、形容词的欧化现象
2.3 “NV”结构的兴起和发展


・・・これは・・・むしろ日本語なのでは・・・?

この本では日本語の影響については全然触れられていませんが、用例には魯迅や郁達夫や陳独秀も取り上げられています。日本留学組の文章は日本語からの輸入語が使われてると考えるほうが自然な気がするんですけど・・・。
いずれにしても外国語の影響だったわけですね。疑問がとけてちょっとスッキリ。


介詞についてもとても面白いことが書いてありました。

語頭に介詞“在”があったりなかったりして「どっちが正しいの!?」と思ったことはありませんか?
もともと漢語で時間詞語を語頭に置く時には介詞は必要なかったのです。

古文では

趙惠文王十六年,廉頗為趙将,...(《廉頗傳》)
今日拒之,事更不順。(《周瑜傳》)

たしかに語頭に介詞はありません。

五四運動以降、西欧言語の影響で本来は不要な“在”が使われるようになり、現在では「使わないとおかしい」ことになったのですね。


五四以来,受英语这种时间表达习惯的影响,汉语书面语中介词“在”的使用范围扩大了,原本处在句首或分居句首而不需要用“在”的时间词语,也常常用上了这个介词,下面这些句子中的时间词语依汉语原有的习惯都是不用“在”的,现在也都用上了。

(1)在这时候,众人也都哄笑起来,...(鲁迅《孔乙己》)
(5)譬如在吃饭的时候,我一见了...(郁达夫《过去》)

第5章 介词的欧化现象
5.3.1 介词“在”用于句首的时间词语




いつも苦しめられている語頭の“在”が五四運動のせいだったとは・・・。
でもこの“在”は口語の会話では使われず、書面語でも使われないケースが多いという指摘が意外でした。使うか使わないかはネイティブの感覚によるのでしょうね。


就目前情况来看,介词“在”用于句首时间词语的现象虽有一定的出现频率,但这一用法在汉语中还不能说十分活跃,它还仅仅是一种书面语现象,在日常口语里人们依然遵循汉语原有的习惯,句首的时间词语是不用“在”的,例如,人们在日常交谈时说“五一那天我们去颐和园了”,而不说“在五一那天我们去颐和园了”;说“昨天晚上我没看电视”,而不说“在昨天晚上我没看电视”。即使是在书面语中,也还是汉语的传统用法占优势,句首的时间词语用“在”的现象并不是很多。



その後の「5.3.2 介词“在”用于存在句句首的处所词语」では“在”を語頭の場所詞の前に置くかどうか解説されてます。これも本来の漢語にはなかった用法なんですね。


あと日本人にはとてもわかりにくい“着”も本来は不必要だったのに五四運動以降(以下略)

もともとは動作性の動詞のあとにつくので

他不停的说着
画儿在墙上挂着

のような使い方。それが


王力认为““着”字本来是由“附着”的意义变来,所以它必须跟在动作性颇中的动词的后面”。一般来说,五四前“着”附着在抽象的、动作性不明显的动词之后的现象是不多见的。五四以来,在书面上,不少没有什么动作性的动词也长航被加上一个“着”,例如。

(1)这就说明着我的工作的切实。(鲁迅《伤逝》)
(2)然而因为这新兴阶级的自身内包含着若干矛盾,...(茅盾《“五四”运动的检讨》)

第6章 连词、助词的欧化现象
6.4.1 “着”使用范围的扩大



そのうちに持続性のない動詞“发生”“产生”などにも“着”がつくようになり、もともと持続の意味が含まれている“存在”にまで“着”をつけるようになったそうです。
さらには“着”をつけられなかった“有”にもつけるようになりました。“有着”を認めるかどうかは学者の間で論議が起きたそうです。確かによく考えるとヘンだ。でもいまは普通に使ってますよね。


と、いろいろ知識が増えて楽しい本でした。
無理だと思うけど日本語訳が出て欲しい一冊です。




日本人学習者はあまり使わないかもしれない“N的V”について。
現代中国語では“N的V”は普通の表現ですが、旧白話ではあまり使わなかったそうです。
五四運動以降、西欧言語の翻訳の過程で編み出された方法だそうです。


如前所述,英语等印欧语严重大量的由动词派生或转化而来的行为名词,他们可以像一般名词那样受定语的修饰。由于汉语缺乏将动词转化为自指性名词的词法手段,五四以来,在翻译过程中,人们只能用汉语的动词去对译印欧语言定中结构中的行为名词,于是“N的V”结构便在汉语书面语中兴起。

第2章 动词、形容词的欧化现象
2.2 “N的V”结构的兴起和发展


「的」の要不要が人によって違うのは、もともと中国語になかった用法をけっこう無理やり輸入したせいでルールが決まってないせいなのかなーと思いました。


今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2012年 09月 22日 |
時節柄、しばらくのあいだ語学ネタのみをアップしています。
ドラマや映画の記事を読みに来てくださる方はお手数ですが「こっけいせつ」以降にまたお越しください。

ゴタゴタの早期収束を祈っています。

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《外国人实用汉语语法(修订本)(中英文对照)》
李德津, 程美珍


外国人学習者向けに書かれた文法書。英訳つき。
分かりやすく全体を網羅している良い本です。中級レベルの学習者なら十分読みこなせると思います。


日本の文法書とは章立てや切り口が違うところがあって面白い。
ずっと悩んでいた“在”の要不要について意外な説明があったので引用しておきます。

説明があったのは“在”(介詞)の項目ではなくて、「方位詞」(名詞)の項目でした。
まず「方位詞」の説明は


(三)关于方位词

1.方位词是表示方向或位置的名词。方位词有单音节的、双音节的两种。举例如下:

《外国人实用汉语语法》
p.20
第二章 此类
第一节 名词
四.使用名词时需要注意的几个问题



例は表になってます。挙げられているのはこんなの

单音节
上、下、前、后、左、右、里、外、中、内、间、旁、东、南、西、北

双音节
上边、上面、以上、之上、上下......




2.方位词的用途
单音节方位词很少单独使用.双音节的方位和一般名词用法基本相同,但除了能做主语、宾语和定语外,还可以做状语。例如:
您里边坐。
我们外边谈。

3.注意事项:

(1)单音方位词“里”、“上”常单独用在名词后边。例如:
屋子里 院子里 楼里
桌子上 书架上 树上

(2)“里(边)”的用法:
当我们要表示“在......里边”的意思时,要注意“里(边)”的使用方法。

①地理名词后边不用“里(边)”。例如:



ここで挙げられているのはこんな例文

◯我在北京。
×我在北京里(边)。

“北京里(边)”が間違いなのは「地名の後ろに“里(边)”は使えない」からなんですね。


②表示物件的名词后边需要“里(边)”。例如:



ここで挙げられているのはこんな例文

◯书在抽屉里。
×书在抽屉。

これはけっこう日本人が間違えてしまうところではないでしょうか(私はいまだに間違える)。
「北京」には“里(边)”はつけられないけど、「引き出し」には必ず“里(边)”が必要なんですよね。


“在”の要不要について書いてあるのはこのあと


(3)方位词可以直接做句子成分,做主语或状语时前边都不用介词“在”。例如:

里面有一架钢琴。
旁边是我的卧室。

“您里边坐”是“请您到里边坐”的意思。不说“您在里边坐”



そういう理屈だったのか・・・と目からウロコでした。
「方位詞が主語または状語のとき、前に介詞“在”はつけない」
シンプルで分かりやすい説明です。“在”から考えるのではなくて、方位詞から考えれば良かったんですね。

◯里面有一架钢琴。(方位詞が主語)
×在里面有一架钢琴。

◯旁边是我的卧室。(方位詞が主語)
×在旁边是我的卧室。

◯您里边坐。(方位詞が状語)
×您在里边坐。



ちょっと混乱したのはこの後。
状語の解説に「状語になれる詞と詞組」という項目がありました。



(二)介词结构。介词结构的主要作用是做状语。

(三)名词(时间词、方位词)

我们外边散散步吧。
你里边坐一会儿。

《外国人实用汉语语法》
p.263
第四章 句子成分
第五节 状语
三.可以充当状语的词和词组



方位詞が状語のとき前に“在”が不要なのは、さっきの説明と合致していますね。
でもこの後、また分からなくなってしまったのです。



(十二)方位词组

我们花园里走走。
你们屋里谈吧。
我两点以前在公园门口等你。



どうして最後の例文は“在公园门口”と“在”があるんだろう?
どうしてどうして?としばらく悩みました。

だいぶ考えたやっと気づいたのですが、この例文の方位詞組は“两点以前”なのですね。(“以前”が方位詞)。

じゃあ“在公园门口”は何かというと、これは「介詞結構」。
“公園門口”は方位詞ではなくて普通の名詞なんですね。

方位詞ではない普通の名詞は“在”を使って「介詞結構」にしてあげないと状语として使えないのです。



「介詞結構」の説明を読むとこうありました。



一.介词结构的定义
介词带着宾语结构的词组叫介词结构。介词结构可以表示动作的方向、处所、时间、对象、目的、原因、方式、被动、比较、处置、排除等等。

三.介词结构的用途
(一)做状语。
介词结构的主要作用是在句子里充当状语。

例如:

你们在北京大学学习。


《外国人实用汉语语法》
p.213
第三章 词组
第十节 介词结构




今回学んだことをまとめると

1.方位詞が主語または状語のとき、前に介詞“在”はつけない
2.“在”を使った介詞結構が状語のとき、前に介詞“在”をつける

2.は書いてみると当然すぎてアホみたいですが、1.と2.の区別がついてなかったことに気づいて良かった。

今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2012年 09月 21日 |
時節柄、しばらくのあいだ語学ネタのみをアップしています。
ドラマや映画の記事を読みに来てくださる方はお手数ですが「こっけいせつ」以降にまたお越しください。

ゴタゴタの早期収束を祈っています。

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先日(注1)、中国人の友人からこんな質問を受けました。
「どうして日本人は“真的好吃”って言うの?誰も否定してないのに」

何のことかさっぱり分からず何度も聞き返したところ相手の言いたいことは

「日本人と食事に行くと、食べてすぐ“真的好吃”って言うけど、どうして?
自分はまずいとか否定的なことは言ってないのにどうしてそんなにムキになって美味しいって強調するの?
普通は

A:好吃(美味しい)
B:不好吃(美味しくないよ)
A:真的, 真的好吃!(本当だよ、本当に美味しいよ!)

って流れでしょ?
あと最初から“真的漂亮!”って言うのも理解できない。誰も否定してないのに・・・」

ということのようでした。

最初から“真的好吃”、“真的漂亮”と言うのはルール違反なのか???と辞書を引いてみたのでその結果をメモしておきます。


「中国語文法用例辞典」(東方書店)の“真”の項目にはこうあります。



【形容詞】
(1)本当だ
a.ふつう“的”を付けないで名詞を修飾する。
c.動詞・形容詞を修飾するときは、ふつう“的”を付ける。
我真的不想走,不骗你。
事情真的很顺利。

【副詞】
まったく、確かに:認定を強調する
真不错。
这个工厂真大。



これだけ見ても“真的”と“真”の違いはよく分からないのですが、友人の意見では“真的”を使うと強調になってしまうようです。
日本人は形容詞の“真”(+的)と副詞の“真”をごっちゃにしていて、副詞で形容詞を修飾すべきところを形容詞で形容詞を修飾してしまってるのではないだろうか・・・と思いました。

しかし、そのあと白水社の中国語辞典を引くとこんな記載があってますます混乱します。


真的
【副詞】
1.(「確かにそうである」という話し手の確認の気持ちを示し)本当に、実に、全く≒真、真是
◆“很”は客観的程度の高いことを述べるのに対して“真的”は確認の気持ちを示し、両者を共に用いる場合は“真的”が先に現れる。
要是他们真的来怎么办?
糟糕,真的迷失方向了。
事情真的很顺利。


“真的”って副詞なの?
他の辞書には“真的”が載っていないので品詞が確認できません・・・
(一冊だけ載ってたけどこれも副詞になってた)


ついでに「漢典」の説明は

真的 
确实;可靠。《三国志·魏志·崔林传》:“餘国各遣子来朝,閒使连属, 林 恐所遣或非真的,权取疏属贾胡,因通使命,利得印綬。” 宋 刘宰 《鸦去鹊来篇》诗:“且应除豁见真的,孰恃强梁敢逋负?” 清 宋学法 《张文忠公遗事》:“乃面奏主上,委曲开导,务求真的,乃可正法。”


《魏志》では私の疑問は解決しないのだが・・・


間違ってしまう理由は副詞の使い分けが出来ていないせいでしょうね。
日本語の「本当に美味しい」をそのまま直訳して本当に=“真的”にしてしまうのでしょう。でも日本語の「本当に」は「嘘ではない、真実である」という厳粛な意味ではなく、単に「すっごく」のことですよね。そもそも母語である日本語の把握が甘いのも理由かも知れませんね。



“真”にはこれまでも苦しめられてしましたが、日常会話で質問されるとは・・・意外な伏兵でした。
苦手な語法には必ずどこかで会ってしまうのでしょうか。


苦しんだ過去記事
“真”的!
“写俳句是真难的事情”はヘン? (まいにち中国語応用編 第14課)


副詞の強調程度で迷ったら“很”を使っておくのが無難なのか?というのが結論です。




(注1)
にっちゅう関係が平和だった時代の話です

今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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2012年 09月 19日 |
時節柄、しばらくのあいだ語学ネタのみをアップしています。
ドラマや映画の記事を読みに来てくださる方はお手数ですが「こっけいせつ」以降にまたお越しください。

ゴタゴタの早期収束を祈っています。

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《新漢語水平考試 精講精練》をやって気になってたことがあります。
《新漢語水平考試 精講精練》6 まちがいさがし


6.
×按照自己或者集团的意见,从自身利益出发决定一个人的生命是真危险的
○按照自己或者集团的意见,从自身利益出发决定一个人的生命是很危险的

→程度补语“真”加上形容词不能用于“是...的”句,故可改为“是很危险的”。

《新漢語水平考試 精講精練》
北京語言大学


どうして程度補語の“真”は“是...的”句に使えないのかな・・・
辞書の“真”を見ても文法上の制限は書いて有りませんでした。


「中国語わかる文法」 の副詞のところにはこうありました。


更上一層楼

程度副詞については朱德熙が《语法讲义》において(略)感嘆文を構成する“真、好、多”などの程度副詞は、例えば“真漂亮!”(ほんとうにきれいだ)のような感嘆文を埋め込んで、ד我觉得这件衣服真漂亮”とはいえないし、ד买了一件真漂亮的衣服”ともいえないが、これらの程度副詞を“很、挺、非常”などに変えれば成立する、として、程度副詞間の機能の差異から分類し得ることを示唆している。

195 程度副詞 p298
「中国語わかる文法」
輿水 優, 島田 亜実 (著) 大修館書店


今度中国へ行ったら《语法讲义》を探そう(と毎回決意していって書名を忘れる)

程度副詞にも
真、好、多
很、挺、非常
でグループ分けができるってことなんでしょう。
たぶん普通の中国語のテキストには書いてないんじゃないかな。

と思ったら自分の過去記事にこんなのがありました。

“写俳句是真难的事情”はヘン? (まいにち中国語応用編 第14課)


“真” の使い方が間違っています
“真难” だけなら、文法的には問題はありませんが「“真难的”+名詞」のように連体修飾語の中に“真”を使うことはできません。
(「まいにち中国語」 2010年5月号テキスト)

“真” は話者の気持ち・態度を表す副詞、また「感嘆文」を作る副詞であるため、日本語では「本当に~だ」と言う場合でも、普通の説明描写文・話者が話す内容を直接知らない場合・連用修飾語や連体修飾語の中では“真”を使うことができません。それらの場合は“很”、“非常”などの副詞を使います。
(ゴガクルサイトの説明)




この時の「まいにち中国語」がさっっぱり理解できなかった記憶があります。
陳淑梅老師はたぶんとても重要なことを伝えようとしてくださってたのでしょう。しかし受け手が未熟すぎて2年後の今でも理解できない。


程度副詞については更に学習します(決意)

今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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