2017年 04月 25日 |
ドラマのスタニスが原作とどこが違うか検証してみようではないのと始めてみたものの、細かいことにとらわれすぎて迷路にはまりこんでいるシリーズです。

他の記事はタグを御覧ください。


(容赦なくネタバレしています&恒例画像勝手にすいません&ダヴォスちゃん可愛いという感想しか書いてありません)


S2E5 The Ghost Of Harrenhal

≪ドラマのスタニス≫

レンリーの天幕のタペストリーが高松塚古墳みたいでかわいい。

20170812215330


レンリーが突然の謎死を遂げた翌日かな?
洞窟で恐怖の一夜を過ごしたダヴォスが戻ってきたようです。

レンリーの死をみなが嘆いていると探りを入れるダヴォス。

20170812215728


20170812215722


スタニスは愚か者は愚か者を愛するものだと冷たい。

20170812215718


スティーブン・ディレインは時々舌をペロッと出して変顔をするのですが、これも役作りの一環なのか?単なるご本人の癖?

洞窟で見た出来事について話し合いたいダヴォス。

20170812215714


だがスタニスはその話はしないとはねつける。
だんだん機嫌が悪くなるスタニス。

20170812215707


チーム・ドラゴンストーンはいつも薄暗いところで顔だちもはっきり分からないところが中世ぽくてリアルですが、明るい陽光の下のスタニスは各段の美しさです。

I’ve never known you to need to hear a thing twice.
(おまえに二度同じことを言わねばならんとは知らなかったぞ。)

20170812220023


And I’ve never known you to hide from the truth.
(そして私はあなたが真実から逃げる方とは知りませんでした。)

20170812220018


You’ve come to lecture me on truth?
(真実について説教しに来たのか?)

I’ve come to tell you that what I saw…
(私が見たものについてお話しに来・・・)

20170812220011


だがスタニスは家臣が増えたことで昨夜のできごとを正当化しようとする。
All my brother’s bannermen have come to my side.
Except the Tyrells, who fled like cowards.
They won’t be able to resist us now.
Soon I shall be sitting on the Iron Throne.
(弟のバナーマンはすべて私の側についた。
臆病風に吹かれて逃げたタイレルだけは別だが。
奴らはもう我らに抵抗する力はない。
すぐに私は鉄の王座につく。)

20170812220006


背後のタペストリーでいま気づいたのですが、ここはレンリーの天幕ですね!(←いまさらすぎる)
レンリー軍のキャンプを接収に来てるのか・・・ずっとスタニスのテントでの会話だとばかり。

道理で明るくて調度品が垢ぬけてると思った。
レンリーインテリアのセンスいいなあ。


20170812220328


スタニスが取り合ってくれないので別方向から攻めてみるダヴォス。
いつキングズランディングに向けて出航するのか質問する。


20170812220324


軍を統合したらすぐに出発して、まずブラックウォーター・ベイのラニスター艦隊を叩いて・・・と予定を説明するスタニスだが、ダヴォスの意図はそこではなくて

20170812220544


And will you bring Lady Melisandre with you?
(それでレディ・メリサンドルを随行させるのですか?)

リアムさんはめったにスタニスに嫌な顔をみせないのですが、この時の嫉妬と嫌悪の表情いいよね。

20170812220539


That’s not your concern.
(それはお前の関知するところではない。)

20170812220535


If you take King’s Landing with her by your side, the victory will be hers.
(彼女を伴ってキングズランディングを取れば、勝利は彼女のものとなります。)

20170812220528


スタニスは偉そうなことを言っているが、後ろめたいのでダヴォスを見ないんですよね。
スティーブン・ディレインは原作を読んでいないと言ってるので、脚本だけからスタニスの役作りをしたのでしょうが、こんな掴みにくいキャラクターをよくここまで演じたなあと思う。
俳優の実力ってこういう地味な場面で出ますね。

I never thought I’d have reason to doubt your loyalty.
Was I wrong?
(お前の忠義を疑う必要はないと思ってきた。
間違っていたのか?)


20170812220522


Loyal service means telling hard truths.
(忠義を尽くすとは真実を語ることです。)


20170812220920


Oh, truth again.
All right, what’s the truth?
The hard truth?
(またも真実か。
よかろう、真実とは何だ?
厳正な真実とは?)
The hard truthは「受け入れがたい事実」の意味もあるんでしょうか。よく出てくる単語だが意味わからず(無能)。

20170812220915


She’s a foreigner preaching her foreign religion.
Some believe she whispers orders in your ear and you obey.
(彼女は異国の神を説く異国人です。
彼女が陛下の耳に命令をささやき、陛下が従っていると信じている者もおります。)

20170812220911


What do you believe?
(お前は何を信じている?)
スタニスはダヴォスちゃんにを嫉妬させて楽しんでいるのだろうか。

20170812220905


You won those bannermen from Renly.
Don’t lose them to her.
(陛下はレンリーのバナーマンを勝ち取られました。
彼女のせいで失ってはなりません。)

20170812220901

スタニスは突然とんでもないことを言い出す。

We set out for King’s Landing without Lady Melisandre.
And you lead the fleet into Blackwater Bay.
(レディ・メリサンドルは連れずにキングズランディングに向けて発つ。
そして、艦隊をブラックウォーター・ベイに率いるのはお前だ。)
ダヴォスとメリサンドルはバーター契約なのか?

20170812221212

とまどうダヴォス。可愛い。

Your Grace, I’m honoured, but my time on the sea was spent evading ships, not attacking them.
The other lords won’t be happy.
(陛下、名誉なことですが、私はこれまで船を避けても攻撃したことはありません。
他の貴族たちは不満に思うでしょう。)

20170812221207


Most of those lords should consider themselves lucky I don’t hang them for treason.
Hard truths cut both ways, Ser Davos.
(貴族どもは反逆罪で吊るされないだけありがたいと思うべきだ。
厳正な真実は諸刃の剣だぞ、サー・ダヴォス。)
スタニスが何をいいたいか分からん。
cut both waysは良いことにも悪いことにも使えるって意味らしいのですが、ダヴォスは昇進したから良かったのか?


20170812221203

最初イライラしてたスタニスが途中でダヴォスを昇進させて意趣返ししてやろうと思いついて口元にちょっと微笑みを浮かべるのが今日の見どころです。
スタニスファンになると俳優のごくわずかな表情や仕草を注意深く観察するようになるので、演技を見る目が磨かれますよ(もっともらしく言ってみた)。


ご存じない方もいるかも知れませんがチーム・ドラゴンストーンの醍醐味は
「ダヴォスに真実を話すよう求めるスタニスが、ダヴォスが愚直に真実を話すと痛いところを突かれて怒り出すんだけど、ダヴォスがあまりに一生懸命なので許してついでに昇進させてしまう」
というシットコムのようなパターンにあります。


≪原作では・・・≫

原作ではダヴォスが告発文書配達の旅から帰ってきたのがレンリーの死後一週間ほどしてから。そのあとも八日間もスタニスに面会できなかったとあるので、ドラマのレンリーのキャンプ接収場面自体が原作にはありません。

ドラマのこの場面のモデルは、ペンローズとの会見後、スタニスが自分の天幕でダヴォスと会話するシーンと思われます。会話の内容はまったく違いますが、ダヴォスが真実を話そうとつとめてスタニスが怒ったり笑ったりするという流れは似ている。

“Are you here to serve me, smuggler? Or to vex me with arguments?”
“I am yours,” Davos said.
Martin, George R. R
A Clash of Kings


原作ではメリサンドルを会戦に連れて行かないよう求めたのはダヴォスではなくて、Lord Bryce Caron。
もとはレンリーの家臣だった人ですね。セリース王妃派はメリサンドルを留任させたいが、新しくスタニスに降伏してきた貴族たちはメリサンドルを疑わしく思っている。スタニスは家臣のパワーバランスを取るのに腐心しています。人間関係下手なのに可哀想。
Stannis had shipped her back to Dragonstone with his bastard nephew Edric Storm. [...]All the same, the king had been on the point of refusing them until Lord Bryce Caron said, “Your Grace, if the sorceress is with us, afterwards men will say it was her victory, not yours. They will say you owe your crown to her spells.” That had turned the tide. Davos himself had held his tongue during the arguments, but if truth be told, he had not been sad to see the back of her. He wanted no part of Melisandre or her god.
Martin, George R. R..
A Clash of Kings

ダヴォスが艦隊の司令官に命じられるという場面も原作にはありません。
スタニスはダヴォスを個人的には信頼しているが、一介の騎士を大抜擢することはできない。スタニスは人の気持ちが分からない人ですが、大領主の子弟に生まれて長年閣僚をつとめ、卓越した軍人でもあるのでそれなりの政治感覚は持っています。

ブラックウォーター・ベイの司令官はセリースの兄弟イムリー・フロレントSer Imryが務めました。イムリーはレンリーの死後、他のフロレントと降伏してきた騎士。正直この人事もどうかと思うが、旧レンリー軍の不満を抑えるためでしょうか。


[PR]
2017年 04月 24日 |
ドラマのスタニスの扱いがあまりではないか!?と悲憤にくれるブログ主が細かいことをくどくどとかきくどくシリーズです。

他の記事はタグを御覧ください。


(容赦なくネタバレしています&恒例画像勝手にすいません&ダヴォスちゃん可愛いという感想しか書いてありません)

S2E4 Garden of Bones (2)

ドラマのスタニス


スタニスの御座船かな?船首が牡鹿になっててキュート。

20170810154220

バラシオンの紋章は牡鹿なのでスタニス個人は鹿の象徴を使ってるのに、所領はドラゴンストーン。インテリアはターガリエンの象徴のドラゴンだらけなのが混乱させられる。ドラゴンは壊して鹿に替えればよかったんじゃないかと思うがドラゴンストーンは貧乏なのでリフォームできなかったのでしょうか。

鹿と龍の二面性がスタニスの複雑な性格をあらわしているのかも。


スタニスはダヴォスに幸運の骨(ダヴォス本人の指の骨)をまだ持ち歩いているのか尋ねる。
この会話は原作にもあります。スタニスはダヴォスがなぜ骨をお守りにしているか理解できない。

20170810154214


Well, life’s been good since you hacked them off, Your Grace.
(人生はあなたが指を切り落としてくださってから上向きになりましたから、陛下)

20170810154211


And it’s four less fingernails to clean.
(それに指の爪の手入れも四本少なく(less)てすみます。)

20170810154207


Fewer.
(少なく(fewer)だ。)


20170810154203

Pardon?
(え?)

20170810154427


Four fewer fingernails to clean.
(指の爪の手入れも四本少なく(fewer)てすむ、だ)

日本語には名詞の可算不可算がないから・・・

20170810154423

Never understood why you had to wear them.
(なぜお前がそんなものを身につけているのかどうにも分からぬ。)

ここ主語のIが省略されています。

20170810154416

It reminds me of where I come from and where I am now.
It reminds me of your justice.
It was an honest punishment and you were good with the cleaver.
(自分がどこから来て、いまは何者なのか思い出させてくれます。
あなたの正義を思い出させてくれます。
公正な罰だったし、あなたは包丁を扱うのが上手かった。)

ドラマでは詳しい説明なかったと思いますが、スタニスはダヴォスが持ち込んだ救援物資で全滅をまぬがれたあとダヴォスを騎士に叙し、これまでの密輸の罪の償いとして片手の指四本の第一関節を切り落とします。
ダヴォスはスタニス本人が剣をふるうことを条件に裁きを受け入れる。スタニスはよく切れるからという理由で剣ではなく肉切り包丁を使いました。合理的。


原作では左手の指を落としてますが、リアムさんが左利きなのでドラマでは右手が短い。

20170810154412


You were a hero and a smuggler.
A good act does not wash out the bad, nor a bad the good.
(お前は英雄で密輸屋だった。
良い行いは悪い行いを洗い流さず、悪い行いが良い行いを帳消しにすることもない)


スタニスは機嫌のいいときや怒ってるときはダヴォスをsmugglerって呼ぶところが可愛い。スタニスは友達がいないので誰のことも愛称で呼んだりしないが、ダヴォスにだけペットネームを使ってる。

20170810154408


ダヴォスは常々スタニスの正義の裁きを息子に教えようとしているが、マッソスは親の言うことなんかききません。でも「赤い女」の言うことならなんでも聞く。
スタニスは「彼女には名前があるのだぞ」と赤い女などという呼び方をたしなめる。


20170810154711



20170810154706


スタニスは急にダヴォスにかつての密輸屋の特技を使うよう求める。
ダヴォスはもうずっと法を守って生きてきたのですが、スタニスの要求に屈する。
Any shore, any night.
What am I bringing ashore?
(どの海岸へでも、どの夜にでも。
なにを荷揚げすればよいのですか?)

20170810154702



The red woman.
(赤い女だ。)

リアムさんはインタビューなどでスタニスとスティーブン・ディレインのユーモアについて繰り返し語っています。このレッド・ウーマンのギャグはとくにお気に入りらしいです。

20170810154659


No one must know what you do and we’ll not speak of this again.
(お前のすることは誰にも知られてはならず、我々もこのことは二度と口にしない。)

I am true to Your Grace and always will be, but surely there are other ways, cleaner ways.
(私はこれまでもこれからも陛下に忠実です。しかし他にもっときれいなやり方があるのでは?)

Cleaner ways don’t win wars.
(きれいなやり方では戦に勝てぬ。)

20170810154650


ダヴォスはメリサンドルを連れてストームズエンドの城壁ぎわに上陸し、城の地下道へ忍び込む。

通路には以前はなかった鉄格子がはまっているが、格子などではメリサンドルを阻むことはできないのだった。

20170810154913

チーム・ドラゴンストーンのルーチンギャグに誰かがつい「Gods(神々よ)」と口走って他の人に「God(神)だ。神はル・ロールのみ!」と返されるというのがあります。

20170810154909



≪原作では・・・≫

ストームズエンドの城代ペンローズとの会見後、スタニスはダヴォスひとりだけを連れて諸侯たちから離れる。
ダヴォスの身分が低すぎるので軍議などでは発言させず、個人的に意見を聞くのですが、ダヴォスは他の貴族から嫉妬されてますます立場が悪くなりそう。

ダヴォスはストームズエンドは籠城させておいて、キングズランディングを攻撃すべきだと進言。しかしスタニスはペンローズは今夜死に、ストームズエンドは落ちると不吉なことを言い出す。
だんだん怖くなってきたダヴォスにスタニスは夜中にストームズエンドに小舟をつけるよう命じる。

ダヴォスは悲しくなり、自分はもう密輸屋ではなくて騎士なのに、それに暗殺などしたこともないのにと思う。ダヴォスはスタニスにペンローズ暗殺を命じられたと誤解してる。

Davos wanted to protest. He was a knight now, no longer a smuggler, and he had never been an assassin. Yet when he opened his mouth, the words would not come. This was Stannis, his just lord, to whom he owed all he was.
A Clash of Kings
George R. R Martin


スタニスの命令を拒むことはできず、ダヴォスはメリサンドルを連れてストームズエンドの岸にひそかに上陸する。
あとはドラマと同じく影が城へ忍び込んで、ペンローズが死体で発見される。


ダヴォスが関係したのはペンローズの死で、レンリーの事件ではなかったのです。
ドラマではこの二つを一緒にしてるので変なことになってる。

だっておかしいと思いませんでしたか、ドラマではレンリーは多くの家臣を引き連れて豪華な天幕で野営してるのに、ダヴォスはレンリーに近づくために城壁の秘密通路から城に入ろうとしている。城外でキャンプしてる敵に近づくために城の中に忍び込むとはこれいかに?

原作では城内にいるのはペンローズ。
メリサンドルの魔術では露天のレンリーには近づけても、古い魔法で守られたストームズエンドの城壁を越えるのが難しかったのでダヴォスに地下通路に手引きしてもらう必要があった。

スタニスのストームズエンド陥落の目的は城自体ではなく、ペンローズが保護しているロバートの私生児です。
黒髪で青い目のエドリック・ストームはバラシオン家の遺伝子見本としてスタニスの正当性を担保してくれるから。

ドラマにはエドリック・ストームが出てこないので、スタニスがストームズエンドを攻撃する理由も不明瞭です。

レンリーに何が起こったのかダヴォスに聞かれたスタニスは、自分はその時間は眠っていたと答える。アリバイの証人はデヴァン。メリサンドルはスタニスと同じ天幕で寝起きしてるはずですが、この時は不在だったようです。彼女が何をしていたのか原作では謎のまま。

For a long time, the king did not speak. Then, very softly, he said, “I dream of it sometimes. Of Renly’s dying. A green tent, candles, a woman screaming. And blood.” Stannis looked down at his hands. “I was still abed when he died. Your Devan will tell you. He tried to wake me. Dawn was nigh and my lords were waiting, fretting. I should have been ahorse, armored. I knew Renly would attack at break of day. Devan says I thrashed and cried out, but what does it matter? It was a dream. I was in my tent when Renly died, and when I woke my hands were clean.”
このあと有名なレンリーの桃のエピソードが続く。この場面はドラマでも入れてほしかった。


[PR]
2017年 04月 23日 |
ドラマのスタニスの扱いがあまりではないか!?と悲憤にくれるブログ主が細かいことをくどくどとかきくどくシリーズです。

他の記事はタグを御覧ください。


(容赦なくネタバレしています&恒例画像勝手にすいません&ダヴォスちゃん可愛いという感想しか書いてありません)

S2E4 Garden of Bones (1)

ドラマのスタニス


ストームズエンドの郊外と思われる場所。
スタニスがダヴォスとメリサンドルを連れてレンリーと会見している。レンリー側にはキャット・スタークが同席。

20170810154003



20170810153958


バラシオン家の紋章は黄色地に冠をいただいた黒い牡鹿ですが、スタニスは自分の紋章を燃える心臓に囲まれた牡鹿に変更しました。
原作ではダヴォスの息子がスタニスの紋章の意味を質問して、ダヴォスが貴族は複数の紋章を選ぶことができると答えています。

最近もしかしてハート(牡鹿)とハート(心臓)のダジャレだったらどうしようと気になっています。

20170810153954


夫は自分を支持したのにレディ・スタークがレンリーに味方する意味を問いただすスタニス。
チーム・ドラゴンストーンの最大の弱点は見た目が貧相なことですね。

20170810153950


レンリーはスタニスを様々に侮辱するがスタニスは寛大で夜明けまでに降参すれば地位はそのまま、自分の後継者にもしてやると約束する。

しかし交渉は決裂、スタニスは自陣へ帰っていきます。どこに布陣してるのかな。
(レンリーは諸侯たちと野営している)

20170810153946


≪原作では・・・≫


実はドラマは原作の二つの殺人事件をごちゃまぜにして一つの殺人事件に変えています。
二つあった死体が一つに、そして二人いた下手人も一人になったので、プロットに矛盾が生じてるのですが視聴者はたぶん気づいてないのでは。


<レンリー>

原作ではダヴォスはサーセイの不義告発文書をたずさえて北の港をどさ周りしているんでしたね。
スタニスの行動はダヴォスの視点で語られるので、ダヴォスが不在のあいだスタニスが何をしているかは読者には分かりません。

いっぽうレンリーのところには視点者のカトリン・スタークが滞在しています。
キャットのエスコートはホワイト・ハーバーのウェンデル・マンダリーSer Wendel Manderly。この人は後にレッド・ウェディングに参列して、その結果がスタニスとダヴォスの運命を大きく左右するのです。

レンリーはリーチのビター・ブリッジにあるカスウェル家の砦にいるようです。ストームランズからキングズランディングに向かってだいぶ北上してきました。
カトリンがレンリーに道理(スタニスが兄なんだから従ったほうがいい)を説いているところへストームズエンドがスタニスに包囲されたと報告が入る。

レンリーはカトリンを同伴してストームズエンド救出に駆けつけ、スタニスと城外で会見します。
スタニスの旗手はメリサンドル。ダヴォスはホワイト・ハーバーに出張してて不在。

本筋とあまり関係ないですが、レンリーに友情について説教されたスタニスは王には友はいない、いるのは家臣と敵だけだと答えています。

“Kings have no friends,” Stannis said bluntly, “only subjects and enemies.”

A Clash of Kings
George R. R Martin

でもダヴォスは別のところで「スタニスの友人は自分だけだ」と言ってるのでスタニスにも一人は友達がいるんですね。


ドラマと同様兄弟の講和は失敗に終わり、レンリーは城外で野営します。
ストームズエンドを包囲しているスタニス軍のさらに外側にレンリー軍が駐屯している状態。ここでレンリーが数にものをいわせてスタニスを囲んでしまえば勝利できたのでしょうが、レンリーは英雄ぶってるのでそういう卑怯なことはしません。

夜明け前、カトリンがレンリーのパビリオンに行くと、タースのブリエンがレンリーの身支度を手伝っている。
そこへ突然影があらわれてレンリーを殺す。このあたりはドラマも同じ展開です。


<ペンローズ>

レンリーが謎の死をとげて二週間、ダヴォスは北部から帰ってきたが、出張報告もできないでいます。
レンリーの死後、ストームランズとリーチの諸侯たちがなだれをうってスタニスに降伏したので、スタニスはお偉い貴族や騎士たちに取り囲まれて身分の低いダヴォスは近づくこともできない。

ストームズエンドだけが籠城して抵抗しています。ダヴォスは他の騎士たちに混じってストームズエンドの城代ペンローズSer Cortnay Penroseとスタニスの和平交渉に同席する。ペンローズはダヴォスのことを覚えていて

Is that your onion knight I spy to the rear? Well met, Ser Davos.

と声をかけてくれる。
ダヴォスはストームランズの騎士たちからオニオン・ナイトと愛称で呼ばれているのです。

スタニスは開城とロバートの私生児エドリック・ストームの引き渡しを要求。
ペンローズは一騎打ちで勝負をつけようと申し入れますが、スタニスは当然拒否します。


(続きます)



[PR]
2017年 04月 22日 |
ドラマのスタニスの扱いがあまりではないか!?と悲憤にくれるブログ主が細かいことをくどくどとかきくどくシリーズです。

他の記事はタグを御覧ください。

(容赦なくネタバレしています&恒例画像勝手にすいません&ダヴォスちゃん可愛いという感想しか書いてありません)


S2E2 The Night Lands


<ドラマのスタニス>

ドラゴンストーンの海岸でサラドール・サーンと会っているダヴォス。息子のマッソスも一緒にいます。
後ろの岩にドラゴンの狛犬が乗ってて可愛い。

20170810152845


スタニスの軍が一番少ないから・・・と協力を渋るサラにダヴォスは

Stannis has proved himself in war. Twice.
(スタニスはこれまで戦いで実力を証明している。二度も)

と説得します。二度ってストームズエンドの籠城戦とグレイジョイの反乱征伐かなあ。ドラゴンストーン攻略は失敗だったから数に入らない?

20170810152841



ダヴォスはさらに

There's no man in the Seven Kingdoms more honorable than Stannis Baratheon. Or more worthy of loyalty.
(七王国にスタニスほど高潔で忠誠に値する王はいない)

と力説してサラに密輸屋が王の保証人になるってどんな世だいと突っ込まれる。

20170810152837



サラにスタニスが勝つと信じてるのか?と聞かれたダヴォスは

He is the one true king.
(彼が唯一真実の王だ。)

20170810152830


よく真顔でこんなこと言えるなダヴォス。サラはあきれて


You Westerosee are funny people. A man chops off your fingers and you fall in love with him.
(お前たちウェスタロス人は変だよ。自分の指を切り落とした男に恋するとはね。)

ダヴォスちゃんの笑顔がかわいい。

20170810152826


サラと別れたあとマッソスに信心が足りない、文字も覚えてくれと説教されるダヴォス。
後ろでドラゴンも見守っています。

20170810153140


You want me to have a god, fine. King Stannis is my god. He raised me up and blessed me with his trust. He gave you a future I could never have imagined. You know how to read, you'll be a knight someday. You think your fire god commanded all that? It was Stannis. Only Stannis.
(神が必要だと言うんだな、いいだろう。スタニス王が私の神だ。私を引き立て信頼してくれた。私には想像もできなかった未来をお前にくれた。お前は読み書きを習ったし、いつか騎士になるだろう。火の神がそう命じたからだと思っているのか?スタニスが命じたんだ。スタニスだけが。)


20170810153136


名演説を聞かされてもマッソスは動じず、スタニスは自分の王だが、それでもただの人間だと返す。笑って

Don't tell him that.
(それは王には言うなよ)

と馬にひらりと乗って去っていくダヴォス。かっこいい。

20170810153132


≪原作では・・・≫

七神を焼いたのは原作では朝方で、ダヴォスはその足で港の旅籠に向かいます。ここで港に多数の戦艦が並ぶ壮観と、船乗りが上陸しても売春宿がなくてがっかりしてる様子が描写されている。

ダヴォスは小さな宿でリスの海賊サラドール・サーンSalladhor Saanと面会する。
リスLysの形容詞はリセニLyseni。ドスラキDothraki、ブラーボシBraavosiと同じですね。エッソス各地の形容詞は-iで統一でしょうか。

サラドール・サーンはレンリーがハイガーデンで結婚してキングズランディングに向けて進軍していると教えてくれる。
サラはエイゾール・アハイがライトブリンガーを錬成するために妻のニサニサを殺した伝説も聞かせて警告してくれます。ダヴォスがニサニサという暗喩だろうか。

ダヴォスは去年のジョフリーの命名日にスタニスとトーナメントを見物したことを思い出す。ソロスのミアThoros of Myrが炎の剣を振り回したが、燃え尽きて普通の武器に負けてたなあ、と思うダヴォス。
(スタニスは御前試合にダヴォスを連れて行ったのか。けっこうキングズランディングライフを楽しんでいたように見えるが・・・)

ここでサラにル・ロールを信仰してないのか突っ込まれたダヴォスはスタニスが自分の神だと答える。周囲で聞き耳を立てている人たちに聞かせるためです。

“King Stannis is my god. He made me and blessed me with his trust.””
A Clash of Kings George R. R Martin


夕方ブラック・ベサBlack Bethaのダヴォスのところへ息子のデヴァンが来て、陛下が呼んでいると告げる。

ブラック・ベサはスタニスのターガリエン方のひいおばあさまの愛称です。スタニスはターガリエン嫌いなのに船の名前につけるのはいいの?




<ドラマのスタニス>

サラが船を供出する約束をしたと報告するダヴォスとマッソス。

20170810153127


メリサンドルがスタニスに息子を授けようと言い寄る有名な場面。

20170810153123


≪原作では・・・≫

原作ではスタニスの行動はすべてダヴォスの視点から語られます。
つまりダヴォスが見ていないことは読者にも分からない。スタニスとメリサンドルが二人きりのときに何をしているかはダヴォスにも読者にも知る由もない。

視聴者の想像にまかせる、ではダメだったのか?
こんな無駄なエロ場面入れる時間があるならヴェラリオンかエドリック・ストームを出してほしかった。


[PR]
2017年 04月 21日 |
ドラマのスタニスの扱いがあまりではないか!?と悲憤にくれるブログ主が細かいことをくどくどとかきくどくシリーズです。

他の記事はタグを御覧ください。

(容赦なくネタバレしています&恒例画像勝手にすいません&ダヴォスちゃん可愛いという感想しか書いてありません)


S2E1 The North Remembers (2)

<ドラマのスタニス>

七神を焼いたあと突然軍議が始まっています。

ダヴォスの息子マッソスが書記をつとめて、七王国各地への檄文を起草している。
my beloved brother(わが愛する兄ロバート)という単語に反応するスタニス。

20170809151858



He wasn't my beloved brother.I didn't love him, he didn't love me.
(彼はわが愛する兄ではなかった。私は彼を愛さなかったし、彼も私を愛さなかった)

愛されざる者、汝の名はスタニス

20170809151851


20170809151847

こんなことでは進まないと知っているダヴォスが

A harmless courtesy, Your Grace.
(害のない儀礼です、陛下。)
ダヴォスの首のかしげ方が可愛いの。

20170809151843

しかしダヴォスのコケットリーはスタニスに通じず、削除することに。

A lie. Take it out.
(嘘だ。削除しろ。)


20170809153046


ここがエイゴン征服王の彩色テーブルの間なのですが、ドラマのテーブルは彩色というより彫刻テーブルですね。
原作のテーブルはウェスタロスの形に切り出されて、カラーで地図を描いてあるようです。ドラマはジオラマ化してあって地形は分かりやすいが、これではテーブルとして使えないのでは。

そして左右いちばん手前にいる人たちが誰か分からない。誰?

20170809153042


キングスレイヤーは悪い奴だがそれでもナイトの称号はつけるよう指示。この世界では平民とナイトの間には大きなへだたりがあるみたいです。


20170809153038


弟のレンリーとは講和しても良いのでは?と提案するダヴォス。

20170809153034


一蹴するスタニス。

20170809153030


レンリーがダメならロブ・スタークと同盟してはどうでしょう?と食い下がるダヴォス。
スタニスは

Who would steal the northern half of my kingdom. I've always served thieves according to their desserts, as you well know, Ser Davos.
(北半分を私から盗んだ男だぞ。私は盗賊には罪にふさわしい報いを与えてきた。そなたはよく知っているだろう、サー・ダヴォス)

視聴者はよく知らないのですが・・・


20170809153238


このあとクレッセンが急に乾杯をしましょうと言い出し、メリサンドルに毒を盛ろうとして返り討ちに会います。

ちょっと唐突でよく分からない展開ですね。



≪原作では・・・≫

ドラマは原作のいくつかの場面をまとめてテーブルの間に放り込んであるのが混乱の原因です。

<これまでのふりかえりと講和拒否>

まだプロローグ。
クレッセンはストーン・ドラムの階段でのダヴォスとの会話後、彩色テーブルの間でスタニスと会見します。

レンリーが王位についたことや、昔のロバートの仕打ちを愚痴るスタニス。
なぜスタニスが先祖伝来のストームズエンドではなくドラゴンストーンの領主なのかここで説明あり。
スタニスは誰とも講和しないとクレッセンに宣言。

ダヴォスが説客に失敗したので、今夜の宴会でセルティガーやヴェラリオンやバー・エンモンやサングラスどもにどう対応すればいいんじゃとキレ気味のスタニス。
スタニスの家臣はプライド高くて不満ばっかり言ってくるのでスタニスも持て余し気味なのです。そんなドラゴンストーンのお家事情が面白いと思ってるのは私だけですか。


<毒殺未遂>

セリースとメリサンドルが闖入してきて退室したクレッセンは、メリサンドル暗殺を決意して毒薬を調合。
しかしうたた寝をして目覚めたときには宴会が始まっていました。ホールに行くと自分の席はパイロスが占めていて、クレッセンはやむなく下座のダヴォスの隣に座らせてもらいます。
ダヴォスはまだまだ下っ端で王からはとても遠い席次。

メリサンドルの食事に毒を盛るのを諦めたクレッセンはダヴォスの盃に毒を入れ、自分も飲むかわりにメリサンドルにも半分飲ませます。
気づいたダヴォスが止めようとしたが間に合わず、クレッセンはむなしく命を落とします。


<不義告発文書>

檄文の校正場面は原作ではもっと後、ダヴォスがサラドール・サーンの協力を取りつけたあとスタニスに呼ばれるシーンに出てきます。

ダヴォスが彩色テーブルの間に行くと、会議が終わって諸侯たちが出てくるところでした。セルティガーとヴェラリオンは会釈してくれるが他の貴族はダヴォスをまったく無視。だがなぜかサー・アクセル・フロレントだけが話しかけてくる。

アクセル・フロレントはセリース王妃の伯父で、スタニスがキングズランディングにいるときは城代castellanを務めていました。女王派の筆頭です。

スタニスはロバートが王位についたあと、リーチの勢力を取り込むためセリース・フロレントと政略結婚させられます。リーチで最大の家系はタイレルですが、たぶんスタニスがタイレルを拒否したのでしょう、二番手のフロレント家と婚儀を結ぶことになりました。しかし当主のアレスターには手ごろな娘がいなかったのか(※)、三弟リアムの娘セリースがスタニスの妻となります。
セリースの両親は原作にも登場しないようです。早くに亡くなったとかでしょうか?

次弟サー・アクセル・フロレントは姪とともにドラゴンストーンに移住、スタニスの臣下になったようです。一方、当主のロード・アレスター・フロレントはレンリーが王を名乗ったときに他のリーチの諸侯とともにレンリーの傘下に入りました。フロレント家はドラゴンストーンで微妙な立場です。それでアクセルはダヴォスの機嫌を取っておこうと思ったのかも知れません。どうでもいい話が長いですね。


ダヴォスが部屋に入るとスタニスは新しくメイスターになったパイロスに檄文を書かせていました。パイロスが文面を読み上げてくれる。

スタニスがロバートは愛する兄ではなかったとかジェイミーにサーをつけろと細かい指示をして文書は完成。
スタニスはダヴォスに息子たちと手分けして檄文をウェスタロス全土に届けるように命じます。
ダヴォスが向かうのは北方のスリー・シスターズやホワイト・ハーバー。

ダヴォスはスタニスに他の貴族たちが文書についてどう言っているか訪ねる。セルティガーは褒めていたが、やつは私の便所の中身をみても褒めるだろうとこきおろすスタニス。ヴェラリオンだけがペンより剣にものを言わせるべきだと主張した。さすがヴェラリオン。

スタニスがデレナ・フロレントが生んだロバートの私生児の話をします。この子はドラマではばっさり切られていたが、ロバートの遺伝子の証明として原作では重要な役割を果たします。


<おまけプラウドウィング>

スタニスとダヴォスの長い会話の最後にスタニスは少年時代に飼っていた鷹goshawk
について語る。
傷ついた野鳥を助けて、Proudwingと名づけ、鳥はスタニスになついて城じゅうついて飛んでくるようになった。だが決して大空へは飛び立とうとせず、ロバートは彼女(雌の鳥だったの)をWeakwingと呼んで馬鹿にした。

怪我をした鳥を見捨てることができず、自分で世話をした少年スタニスの繊細さがよくあらわれているエピソード。
スタニスファンはときどきスタニスが不用意に漏らす優しさに弱いんです。


※アレスター・フロレントには娘がいなかったわけじゃなかったらしく、長女がターリー家に嫁いでサミュエル・ターリーを生んでます。スタニスとサムって親戚だったのか。


[PR]