2017年 09月 19日 ( 1 )
|
|
2017年 09月 19日 |

(自分のためだけに書いてますの&ものすごく肝心の部分がとってもネタバレしています)




ゲーム・オブ・スローンズ S7のファイナルで投下された衝撃的すぎる二つのびっくりボンバー。

<びっくりボンバーその壱>
ジリとサムの新発見文書

"Maynard says here that he issued an annulment for a Prince Rhaegar and remarried him to someone else at the same time in a secret ceremony in Dorne. "

前後の状況がよく分かってないのですが、ジリがたまたま手にしたハイセプトン・メイナードの日記にこう書いてあったってことですよね?
「ハイセプトン・メイナードが言うには、レイガー王子の婚姻を無効とし、同時に他の人と結婚させた。ドーンの秘密の儀式で」

・・・ヘンリー八世かよ!と突っ込んだ観客も多かったのでは。
私はそのヘンリー八世の離婚を題材としたドラマ「ウルフホール」を見たばかりだったので、BBCのドラマの緻密さとGoTの脚本の雑さを比べて頭がくらくらしました。



<びっくりボンバーその弐>
ブランの新発見ヴィジョン

"His name is Aegon Targaryen"

「ジョン・スノウの本当の名前はエイゴン・ターガリアン」
R+L=Jセオリーというのはずいぶん古くからある説なので驚きませんが、しかし名前が・・・



上記二つにつきましてネチネチと考えてみます(馬鹿の考え休むに似たり)。



〈ハイセプトン・メイナードって誰〉
ドラマのS7最終話The Dragon and the Wolfに登場する日記を書いた人物。
ロバートの反乱のころハイセプトンだったらしい。これ以上の詳細は不明。
原作には登場しない。


〈婚姻を無効にできるか〉
ウェスタロスの婚姻法がどうなっているのかはっきり書かれた部分は原作小説にもないと思うのですが、「氷と炎の世界」にターガリアン家は七王国と違う婚姻法を持っていたが、エイゴン征服王のあとウェスタロスのコモン・ローに合わせるようになった、とありました。

It had long been the Valyrian custom to marry within the family, thus preserving the royal bloodlines. Yet this was not a custom native to Westeros, and was viewed as an abomination by the Faith. The Dragon and his sisters had been accepted without comment, and the issue had not arisen when Prince Aenys was wed in 22 AC to Alyssa Velaryon, the daughter of the king’s master of ships and lord admiral;
Martin, George R. R.; Garcia, Elio; Antonsson, Linda. The World of Ice & Fire: The Untold History of Westeros and the Game of Thrones (A Song of Ice and Fire)

上記の例ではプリンス・エイニスが(ターガリアンではなく)ヴェラリオン家の娘と結婚しています。

しかしたとえばウェスタロスでは夫が妻を殴るのが合法だったのを、妻も報復できるよう変更したなど調整もあったようです。
また七王国では近親婚は違法だが、ターガリアンは兄弟姉妹で結婚する風習を変えなかったので、王家とウェスタロス人では違う法律が適用されることもあると思われます。

annulmentといえばやはりヘンリー八世を思い浮かべてしまいますが、ドラマの「ウルフホール」では婚姻無効が認められる理由として
・すでに他の人物と結婚していた
・婚姻が成就されなかった
というのがありました。

ヘンリー八世はキャサリン・オブ・アラゴンとの婚姻は「兄プリンス・アーサーと結婚していたから重婚」という理由で無効と主張。
ヘンリー・パーシーの妻メアリ・タルボットは「夫が自分と同床しないので結婚が成立していない」と婚姻無効を訴えていました。

レイガー・ターガリアンとエリア・マーテルの場合、エリアがレイガーとの結婚前に他の人と結婚していたという証拠はないので重婚の線はないですね。
また二人の間にはこどもが複数いるので、結婚が成就していないという主張も難しいでしょう。

もし条件が揃っていたとして、レイガー王子の一方的な主張で婚姻を無効にできるものなのでしょうか。
ターガリアン家とマーテル家は政治的な理由で結びついているわけで、エリアに何の落ち度もないのにレイガー一人が婚姻無効を宣言しても、マーテル家もターガリアン家も承認しないのでは?


〈複数の妻は持てないのか〉
ロバートの反乱のころはターガリアン王家も一夫一婦のようですが、エイゴン征服王は姉妹ふたりの両方と結婚していたので、正妻が複数いるというのは合法なのではないかと思います。
(違法化されたという記述が見つからなかったので、たぶんまだ合法かと)

From the conclusion of the First Dornish War until Aegon’s death in 37 AC, the realm was at peace, and Aegon ruled with wisdom and forbearance. He had given the realm both “an heir and a spare” by his two wives: the elder Prince Aenys by Rhaenys (long dead) and the younger Prince Maegor by Visenya.
Martin, George R. R.; Garcia, Elio; Antonsson, Linda. The World of Ice & Fire: The Untold History of Westeros and the Game of Thrones (A Song of Ice and Fire)

(↑上記のエイゴン征服王ですが、10月に発売されるアンソロジーには彼の息子たちPrince AenysとPrince Maegorの小説が収録されるようです。買ったらご報告します。)


レイガーはリアナも妻にすれば各方面の被害ももっと抑えられたのではないかと考えますがどうでしょう。


〈婚約破棄できるか〉
既婚者レイガーの結婚は無効にできるとして、リアナ・スタークとロバート・バラシオンの婚約は破棄できるのでしょうか?
バラシオン家当主の申し入れをスターク家当主のリカードが承認した正式な婚約です。家長が承認した婚約を当事者とはいえリアナ・スタークが一方的に破棄できるのか?

ロバートはヴェイルに私生児がいるので、それが理由になるかも知れませんね。ただリアナはロバートの私生児の存在は婚約前にすでに知っていたので、いまさら婚約破棄する理由としては弱いかな。
まあドラマもリアナが婚約破棄したとは言ってないのでそこはどうでもいいんでしょうけど。

(続きます)

[PR]