Dworinスラッシュ解説之2  ドワーフリング(1) 
2015年 07月 02日 |
いまDworin weekが開催されています。
曜日ごとに決められた「お題」に合わせて作品が投稿される夢のような一週間。

しかしなぜ月末月初に行なわれるのか・・・忙しくないのだろうか。
欧米人のスケジュールは図りがたい・・・


(Qちゃんからのお願い)

・紹介しているのはファンフィクション/スラッシュ小説です。お嫌いな方はこの記事は飛ばしてください。
・海外の小説を無断で勝手に紹介しています。作者の方とは縁もゆかりもありません。国際紛争にならないことを祈りつつ書いている気の小さいブログ主です。よそでちくったりしないでね・・・
・作品はすべてAO3掲載作です。リスク回避(・・・)のためタイトルを適当に和訳しています。
・私もいちばん最初はバギンシールドからこの世界に入ったのでThilboの尊さはよく理解しています。でもアタシはDworinなの、ごめん怒らないで。



第二回目はドワーフリング(dwarfling=こどもドワーフ)。

エレボールのドワーフがどんな生活をしていたかは原作では触れられていないので、ファンフィクションでは書き手が自分の想像力を発揮できる部分。
ファンフィクションが面白いのは多くの人が書き進めていくうちに、なんとなく共通した世界観ができあがっていくところ(もちろん自分だけの世界を大切にする人もいる)。

Dworinスラッシュだと、Thorinはエレボールの王位継承権第三位の王子(これは原作通り)。Dwalinは父Fundinが王家の親衛隊長で、自身も兄Balinとともに王室に仕えるという設定がよく見られる。
ThorinとDwalinは学友同士のことが多く、いっしょに学校へ行ってるころのお話はどれも愛らしく、こんな可愛いお子たちがあのヒゲモジャの汚いオヤジたちになるとは信じられないほどです。


エレボールは簡単に歩き回れるところではない

Thorinの救いがたい方向音痴というのはスラッシュでも格好のネタになってるわけですが、あんなに方角が分からなくてエレボールの王宮で迷子にならなかったの?という疑問に答えてくれる作品。

Thorinは決して時間通りに授業に出てこないので悪名高い。王孫は言い訳をしないので、教師もクラスメートたちもThorinは傲岸でクラスを馬鹿にしてるんだろうと思っている。

ある日道場へ行こうと早めに家を出たDwalinは岐路で逡巡するThorinを見かける。もしかして教室への道が分からないのでは・・・と気づいたDwalinは、これからは一緒に学校へ行こうと申し出る。

Dwalinはこどものころから騎士体質だった。
スラ様が登場する番外編も可愛い。


タイトルはたぶんロード・オブ・ザ・リングのボロミアの台詞
"One does not simply walk into Mordor"(モルドールは簡単に歩いていけるところじゃないぞ)
からとっているのでしょう。


隅の彫刻

宴会で酔っ払ったThorinとDwalin(大人)がレイクタウンの波止場をうろついている。
こどものころ港の建物の壁に残した彫刻を発見した二人は過ぎし日々の思い出にふけるのだった。

記念に壁に落書きするヤンキー体質のドワーフリング。レイクタウンの住民にはいい迷惑。
いい年した立派なドワーフが幼少時を振りかえって
どっちが先にキスしたか
でもめるところがアホらしくも愛らしい。泥酔Dworinはスラッシュの鉄板ネタです。


文盲

Dwalinが識字障害(dyslexic)だったら・・・というテーマの作品。

知能に問題はないのに文字を読んだり書いたりすることができないDwalin。教師は怠け者だと誤解するが、家族や友人は彼が文字を覚えるのにどれほど努力しているかよく知っていて心を痛めている。

あるとき作文の宿題が出て、見かねた学友ThorinがDwalinの口述を代書をしてやる。Thorinは王子様なのに偉ぶらず、気さくで良い友達。
だが教師はDwalinがサボってずるをしたと責める。

Dwalinの母は息子の能力を信じ、筆記テストのかわりに口頭試問を受けさせるよう学校と交渉する。
ドワーフの栄光の歴史をみごとに暗誦するDwalin。


宿題のテーマが「ドワーフの首飾り事件」で(歴史の授業なんですね)、Dwalinの意見は「ドワーフたちもエルフから仕事を請け負う前に契約書をきちんと作っておくべきだったが、古代のことなのでまだあまり契約の観念も発達していなかったのだろう」というもの。なるほどそれでThorinたちはBilboとあれほど詳細な契約を交わしたのだなと納得しました。


この作品の作者はドワーフ家庭の日常生活を多く書いていて、どれも面白い。
とくに原作にも映画にも出てこない女性ドワーフの描写が秀逸で、とりわけThorinの妹DisとDwalinの母(オリジナルキャラクター)が生き生きと描かれています。

Balinもちょっとだけ登場するのですが、武芸も学問も抜群に出来る兄Balinに憧れるDwalinがいじらしい。
兄ちゃんはなにをやってもすごいのに、自分はどうしてダメなんだろうとベッドの下にもぐりこんで泣いてるDwalinが可哀想だし、弟をなぐさめて自信をもたせてやろうとする年の離れたBalin兄ちゃんが優しい。



今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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