「イミテーション・ゲーム」
2015年 03月 24日 |
なにをはりきっていたのか初日に行ってきました「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」 、ポストカードもらっちゃった。前売り買ったからクリアファイルも貰ったし我ながらすごいベネファンみたい。


エニグマについての私のとぼしい知識はコニー・ウィリスの「犬は勘定に入れません」や「オールクリア」だけなのです。
「犬は勘定に入れません」はコヴェントリー大聖堂がロンドン空襲で燃えちゃう話なんですが、ドイツ軍の暗号解読のエピソードが何度かでてきてました。本当は空襲は予想できてるのにむざむざ大聖堂を燃やしてしまう悔しさが描かれてます。
「オールクリア」にはたしかチューリング本人がカメオ出演してた記憶が。
まあそういうおぼろげな記憶のなかで私にとっては「エニグマ=もう解読されてるけどドイツ軍にも英国国民にも知られてはいけない重大機密」だったわけです。


それで、ついにその秘密の全容が明らかになるのでとても楽しみにしていた映画です。
前置き長いですね。


主役はエニグマ解読の立役者アラン・チューリングと彼が働いていた秘密機関「ウルトラ」の仲間たち。エニグマもウルトラもかっこいいネーミング。

アラン・チューリングは天才だけど人間とうまくやっていくのが苦手。ベネディクト・カンバーバッチがやらずに誰がやるってほどはまり役。
チームで働くんだからいくらチューリングが天才でも同僚が協力してくれなければエニグマを破ることはできない。チューリングと同僚たちのあいだを取り持ってくれるのが唯一の女性スタッフジョーン(キーラ・ナイトレイ)。

第二次大戦時のイギリスを描いたドラマや映画でいつも驚かされるのが女性が軍で働いていること。みんなお洒落でファッションも格好よくって、いきいき仕事をしている。
男が戦争に行ってしまって女性が働く社会はサラ・ウォーターズの「夜愁」とかにも書かれてました。(何?今日は英国ミステリ回顧デー?)

敵から空襲を受けていてもユーモアを忘れない。レストランに「空襲朝食(Air Raid Breakfast)」なんてメニューがあったりして、日常生活を楽しもうとしているのがうかがわれます。もちろん過去を美化している部分もあるのでしょうが、細部にまで余裕を感じます。


この写真の左スミのメニューをご注目くだされ



ジョーンが初めて同僚たちに紹介される場面が面白い。とても感じよくチャーミングにふるまって、あっというまに全員から受け入れられる。ぼうぜんと見ていたチューリングは「わざと好きにならせたのか」などと間抜けな質問をする。
ジョーンは「自分は男の中で働くたった一人の女なんだから、嫌われたらやっていけない」と働く女性にとってはものすごく当たり前な返事をする。
でもチューリングは同僚に好きになってもらわなくても平気なんですよね。彼は男の天才だから。
ジョーンだって天才だけど女だから気配りも要求される。男は孤高でも腕があれば認められるけど、女はどんなに才能があっても孤立したら仕事はできない。

天才数学者男性を描いた映画ですが、女性と才能と仕事についてもちょっと考えさせられます。


同僚にはダウントン・アビーでブランソンを演じているアレン・リーチもいます。けっこう意外な役だったわ。
マーク・ストロングも出てて大喜び。MI6だけど「裏切りのサーカスTinker Tailor Soldier Spy」とはまた違った役どころ。
映画の冒頭でジョージ6世のスピーチが流れてて、当然みなさんコリン・ファースの顔を思い浮かべてるところにマーク・ストロングでしょお、もう嬉しくなっちゃうわよね(そうか?)※


あと日本語ではチューリングと表記されてる主人公の名前、実際にはテューリングみたいな音なんですね。
Turing/ˈtjʊərɪŋ/
日本人の発音だと/tʃʊ/に近くなるのか、それともジャパニーズイングリッシュはまったく違う(英語にはない)音を出してしまっているのか気になりました。

tulip/ˈtjuːlɪp/もテューリップだったわ!(いまふと調べて愕然)


ものすごく楽しんだのはお分かりいただけたかと。映画のことはさっぱり分からんわこの記事と感じた方は正しいです。このブログはいつもこんな感じです。


チューリングが主役なのは分かってたのに、なぜかホーキング博士が出てくる映画と思い込んでいて、始まってしばらくは???となってました。そしてタイトルもintimate gameだと勘違いしていて「いつ親密になるんだろう」とワクワクしていたアホすぎるブログ主です。


※チェスチャンピオン見た顔だと思ったら「シングルマン」のジムの人なんですね。
コリン・ファースの昔の男大会か?



今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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