ネタバレ解説&感想③ 「ホビット 思いがけない冒険」 バーリン爺やの昔話
2014年 12月 30日 |
本日午後7:00~9:50にBSプレミアムで「ホビット 思いがけない冒険」が放送されます。
テレビで第一部を見てレンタルで第二部を見れば、まだ第三部を映画館で鑑賞するのに間に合う!ラッキーですね。


トーリンの一行に追いついたビルボ。
サインした契約書をバーリンに見せてカンパニー・オブ・トーリン・オーケンシールドへ仲間入りをはたします。

BilboI signed it!

Balin:Everything appears to be in order. Welcome, Master Baggins, to the company of Thorin Oakenshield.



ハンカチ忘れたとか馬の毛にアレルギーを起こしたとか大騒ぎしてるビルボを馬鹿にした目でみているトーリン。

ビルボに雑巾のようなハンカチを貸してくれるのがボフールです。可愛い帽子と可愛いお下げが目印。ドワーフにしては人情派でユーモアがあってキュートなの(べた惚れ)




「ホビット」の進行は

ドワーフの一行がエレボールへ向かって旅をする→途中で災難に見舞われる→ビルボが智恵と勇気で解決する→災難に見舞われる→ビルボが・・・

の繰り返しです。
映画は小説に比べてアクションシーンをパワーアップするなど工夫していますが、基本的に「同じことの繰り返し」です。平坦な構成ですが、原作通りなので仕方ないです。

さて、ここで最初の災難トロールと出くわしますが、その前にバーリン爺やの昔話のお時間です。

■バーリン爺やの昔話

原作でははじめは宿屋に泊まったりして楽しいラグジュアリー・ツアーだったようなのですが、映画では最初から野宿です。それもテントとかなくて地べたに寝袋。辛そう・・・

獣の遠吠えにびびるビルボ。
いちばん若いフィーリとキーリがビルボをからかって「オークの夜襲だ」と怖がらせます。
それを聞いていたトーリンが「オークの夜襲を冗談にするのか、お前ら若いもんは何も分かっておらん」と頑固爺のように怒りだす。

ここでバーリンがどこからともなく現れて、なぜトーリンがオークを憎むのかを語ってくれます。

Thorin:You think that’s funny? You think a night raid by orcs is a joke?

Kili:We didn’t mean anything by it.

Thorin:No, you didn’t. You know nothing of the world.

Balin:Don’t mind him, laddie. Thorin has more cause than most to hate orcs. After the dragon took the Lonely Mountain, King Thror tried to reclaim the ancient dwarf kingdom of Moria. But our enemy had got there first.



バーリンはよく「laddie(お若いの)」と言ってますが、相手をガキ扱いしてるわけではなく、単にスコットランド人の口癖だと思われます。


■アザヌルビザールの戦い

エレボールをドラゴンに奪われたドワーフたちはかつてのドワーフの都モリアへたどりつきます。
しかしそこはオークという悪い生物のシマと化していました。

オークとなわばり争いをするドワーフたち。
スロール王がアゾグという巨大なオークに殺され、跡継ぎのスラインも戦場で行方不明に。
ドワーフ全滅かと思われたとき、若き王子トーリンがアゾグを倒して勝利を勝ち取る。
オークの木で敵を防いだのでOakenshield(オークの盾)と呼ばれるようになりましたという縁起話つき。


Balin:That is when I saw him: a young dwarf prince facing down the Pale Orc.
He stood alone against this terrible foe, his armor rent…wielding nothing but an oaken branch as a shield.
Azog, the Defiler, learned that day that the line of Durin would not be so easily broken.

And I thought to myself then, there is one who I could follow. There is one I could call King.


スロール王、フレリン(トーリンの弟)、フンディン(バーリンとドワーリンの父)らが戦死。
ビフールの額に斧がささったのもこの戦いの時だとキルシャーさんが言ってました。

ドワーフは土葬なのですが、このときはあまりに死者が多かったのでやむなく荼毘にふしました。
「彼は火葬された」=「モリアで名誉の戦死をとげた」という言い回しもできました。
大量の薪を伐採したためモリアはハゲ山になってしまったとさ、という昔話「モリアに木が生えないわけ」つきのエピソードです。このあたりの話は指輪物語とかにばらばらと散在しています。


モリアは始祖ドゥリンが定住した土地で、かつてはこの一族の最初の都として繁栄を極めていました。
その後怪物に滅ぼされて無人となったところに悪い勢力がはびこっていたようです。
モリアの奪還はエレボールへの帰還と同じくドゥリン一族の悲願だったようで、のちにバーリンがモリアを再建して領主になります。大晦日の「ロード・オブ・ザ・リング」にもモリアとバーリンが登場しますよ、お楽しみに!


おでこをくっつけるのがドワーフ式感情表現。
グレアムさんは「自分が発明した」と言ってましたが・・・



■風にそよぐ髪

昔話が終わってトーリンの横顔がアップになります。
UK版のDVDを持っているのですが、視覚障害者向けに音声解説が入ってて英語の勉強になります。
しかしトーリンが登場するところは「ハンサムなトーリン」とか「トーリンの髪が風にそよいでいる」とか説明が笑えるの。
動作の説明は「トーリンがにらむ」「トーリンが顔をしかめる」「トーリンが息をのむ」とかばっかり。


で、トーリンが振り向くと寝てたはずのドワーフたちが全員立ち上がってリーダーを見つめている・・・
ドワーフって可愛いよね。


この場面でいちばん感心するのは、こどものころから何百遍も聞かされてきた話を初めて聞いたような顔で傾聴しているフィリキリ。

・・・トロルに会えないまま今日も終わります。
続きはまた来年。



今日の関連適当地図

①旅の出発地点シャイア
②旅の目的地エレボール
③いままだこのへん
④ドワーフの古代都市モリア





ここまでの記事
ネタバレ解説&感想① エレボールの陥落
ネタバレ解説&感想② 予期せぬパーティ




今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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