「さようなら、オレンジ」
2014年 11月 27日 |
「さようなら、オレンジ」
岩城けい (筑摩書房)


出版社のサイトより
オーストラリアの田舎町に流れてきたアフリカ難民サリマは、夫に逃げられ、精肉作業場で働きつつ二人の息子を育てている。母語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練学校で英語を学びはじめる。そこには、自分の夢をなかばあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。第29回太宰治賞受賞作。


最初はアメリカが舞台かと思って読んでたのですが、オーストラリアでした。
主役のサリマは戦乱のアフリカから逃げてやっと精肉工場で仕事をみつけたものの、夫はこどもを置いて出て行ってしまい、息子たちは英語のできない母をバカにするようになる。
サリマは地元の訓練学校で英語を学ぶ・・・
って「マダム・イン・ニューヨーク」と似てますね。
英語ができないせいで差別される母というのは全世界的なテーマなのでしょうか。


誰にでも向いてる小説ではないかもしれませんが、私はとても楽しめました。
ヒロインの一人であるの日本人女性の設定がよく分からなかったのですが、(夫が大学に勤めていてとても恵まれているように思えるがどうやら非常に貧乏らしい。高学歴で英語で論文が書けるほどなのに、無学な外国人労働者と同じレベルの英語しかしゃべれないetc)たぶん作者にとっては切実な問題を扱っているのでしょう。
でもサリマがとても素晴らしい女性で、ちょっとした場面がとても良くて、読んでよかったと思えます。


その日本人女性が履歴書をいくら送っても不採用なので、ひょっとしてと思って電話帳で地元でいちばん多い姓を調べてその苗字で応募したらじゃんじゃか連絡が来た、東洋人って名前で差別されるのね、という場面があるのです。
町でいちばん多い姓というのがマッケンジーでした。いやマクタビッシュだったかも。とにかくマクなんとかばっかりの町という設定だったのですが、オーストラリアってスコットランド移民が多いのでしょうか。


と思ってググってみたらウィキに「スコットランド系オーストラリア人」ってページがありました。
ケイト・ブランシェットの名前が。ガラドリエル様スコットランド系だったのね。


今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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