上班下班
2014年 04月 21日 |
「清代の胥吏と幕友」では日本ではあまり話題にならないけど中国ではけっこうドラマとかに登場する幕友について詳しく書かれてて勉強になりました。
紹興が幕友(師爺)の名産地という点についてはもっと詳しく読んでみたかった・・・
その中で胥吏の腐敗を避けるために定期的に異動させた換班制度について書かれてるのですが


二つの班に、或いは頭班・二班と名付け、或いは上班・下班と名づける。交代して職務につくことを該班、または上班ともいい、退出することを下班という。勤務中の班を内班と称し、休職中の班を外班と称する。

「清代の胥吏と幕友」
宮崎市定全集14 雍正帝


現代中国語の「上班(出勤する)」「下班(退勤する)」ってもしかしてここから来てるのでしょうか?

しかしこの本の白眉と思ったのは上司に逆らって事件捜査を進めた地方公務員の話で


何時の世の中にも善意の人はいるものだ。それらの人が本当に社会を支えている。特に中国のような長い伝統をもち、自己の文化に自信をもった国では、時々の大勢に順応し、バスに乗りおくれまいとあせる人ばかりではない。自己の信ずるところに従って忠実に自己のペースを守って歩んでいる人がいつもある。ただ世の中の変遷に従ってこれら善良な人が浮かびあがる時と、悪貨が世にはびこる時とがある。

「雍正時代地方政治の実状」
宮崎市定全集14 雍正帝



いつも中国の悪口ばかりの私が言うのもあれですけど、中国人には日本人のものさしではかれない偉大な部分があるっていうのは本当です。
「バスに乗りおくれまいとあせる人ばかりではない」というのが、いつもあくせく周囲の顔色ばっかりうかがってる日本人への痛烈な皮肉になってます。


宮崎市定先生は学者と思えないほど(褒め言葉)、中国人の心情を理解してるところがすごいです。


今日の記事はここまでです。多謝光顧!

[PR]