朝乾夕惕
2014年 04月 07日 |
《後宮甄嬛傳》第40集で年羹堯niángēngyáoが折子に「朝乾夕惕」と書くべきところ誤って「夕陽朝乾」と書いてしまったため雍正の怒りを買う場面がありました。

どうでもいいですが、ブログ主はだいぶ話が進むまで年羹堯をお正月に食べる伝統料理か何かだと思ってました。(南方に年糕niángāoという食べ物があるのです)


(以下すごくネタバレしています)




ドラマの創作かとおもったら実際にあった事件なんですって。驚き。


wiki中文版によると

雍正三年(1725年)二月,出現「日月合璧、五星聯珠」的祥瑞,官員都上書向雍正表示祝賀,三月,年羹堯在章奏中將成語「朝乾夕惕」寫作「夕惕朝乾」,且字跡潦草,雍正以此為由,展開文字獄,以「年羹堯自恃己功,顯露其不敬之意,其謬誤之處斷非無心」。


まずこの成語「朝乾夕惕」の意味ですが


漢典によると

朝乾夕惕  zhāo qián xī tì
谓终日勤奋谨慎,不敢懈怠。语本《易·乾》:“君子终日乾乾,夕惕若厉,无咎。”
乾:乾乾,即自强不息;惕:小心谨慎。形容一天到晚勤奋谨慎,没有一点疏忽懈怠。


「乾」はgānではなくて乾隆帝のqiánのほう。
日夜務めて怠らず注意を払って慎重である、まじめな仕事の態度を表す成語。

ドラマでは前後の順番を間違えたうえに「夕朝乾」と字まで間違えたことになってます。

それがどうして「顯露其不敬之意」と不敬罪にまで発展したかについて中国の網友のあいだでも議論になってました。
・「朝乾夕惕」を「夕惕朝乾」と前後を入れ替えたのが皇帝を馬鹿にしている。朝から夜まで働くのではなく、怠けてる様子を表しているから。
・「夕惕」を「夕陽」とわざと書き間違えた。「夕陽」は没落や退位の象徴なので皇帝に早く引退しろと暗示している。
などの説があるようです。

「夕陽」と書いた点については字が汚くて「陽」に見えただけ、年羹堯を罷免するために文字獄にこじつけたという見方もあるようです。

ドラマでは折子を読み上げていた甄嬛が「こんな不敬な文書は読めません」と言いだして雍正が怒ったので、年羹堯は甄嬛に陥れられたってことなんでしょうね。
私が面白いと思ったのは、大陸の若者は「惕」「陽(簡体字では阳)」の字形の相似があまりピンときてなかったらしい点です。


“大逆之言”なので皇帝に見せられないという甄嬛。
そういわれれば皇帝は当然見ますよね・・・



このあと斯基瞒のキャプチャばかりで気持ちわるい。
「朝乾夕惕」の四文字を



「夕陽朝乾」と書いた。
“写成”は補語です。



ここの
“直不欲以朝乾夕惕四個字,歸之於朕罷了”(「朝乾夕惕」の四文字を朕の功績にしたくなかっただけだ)
というセリフがよく分からなかったのですが



雍正が実際に“年羹堯平日非粗心辦事之人,直不欲以‘朝乾夕惕’四字歸于朕耳。觀此,年羹堯自恃己功,顯露不臣之跡,其乖謬之處,斷非無心!”と言ったようです。出典不明っす。
雍正登基后為何翻臉誅殺年羹堯?(多維新聞)



これがその折子。誤字があってもなくても私には読めません。



このあたりセリフも史書のままのようです。






一文字書き間違えただけと知ってほっとする華妃。
この唇は「誤wu」です。



珍しく情けない顔の周寧海。
朱書きもなく付き返されるのはよほどのことなんでしょうか?



このドラマ英語字幕版とかもあるようなのですが、日本人ならまがりなりにも漢字の意味が分るから良いものの、非漢字圏の視聴者は理解できるのでしょうか?


英語字幕版予告
スン・リーの声が本人だそうです(ドラマは配音だったんですね・・・)
孫儷本人聲音版《後宮甄嬛傳》片段之一(附英語字幕)



今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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