《夕陽紅中話朱旭》
2012年 10月 30日 |

 
《夕阳红中话朱旭》
宋凤仪 著 吉林人民出版社

作者の宋鳳儀さんは朱旭先生の奥様。金婚記念に出版された伝記のようです。

あまり中国の映画やドラマを見ない人でも、ある程度の年齢なら“「大地の子」の中国人のお父さん”で分かるのではないでしょうか。
あのドラマ放映当時、朱旭先生が演じた温和で高潔な中国人は日本人の心に忘れられない印象を残しました(やや遠い目)。


奥様の手になる伝記なので、仕事のことだけでなく家庭生活のことも書かれています。
奥様のほうが年上で階級も上だったんですって。果敢にアタックする若き日の朱旭爺爺が愛らしい。

「大地の子」放映のあと日本を訪問して大歓迎されたエピソードは、いま読むとなんだか隔世の感があります。あのころの日中関係は良かった・・・(遠い目)


日本人にはちょっと想像がつきにくいのですが、中国では演劇も重要な国家事業なので、演劇学校の行事に周恩来が出席して学生を励ましたりしてたみたいです。
そしてトップ俳優は当然共産党員でもあり、党員として立派に振舞わないとけないようです。(←このへん誤解してるかもしれません)

あまり政治的なことは書かれていませんが、やはり文革は演劇界に大きな傷を残したようです。
朱旭先生と親友だった童超さんも政治闘争に巻き込まれてしまい、近くに住んでいながら避けあう仲になり、うわさ話でお互いの消息を知るだけでした。
文革から何年も経って、散歩中に偶然出会う場面がまるで映画の1シーンのよう。


童超两鬓斑白,显出过早的体态衰老,眼神也有些呆滞。朱旭困难地吐出四个字:
“你还好吗?”
过了半天,童超含混地说出两个字:“你看!”他轻轻举起一下手杖。
朱旭双手按住他的肩头说:“我没去看你。”
他表示理解,苦笑的点点头说:“我明白。”

《夕阳红中话朱旭》



“我没去看你。”(きみに会いに行かなかった)という短い言葉に苦しみがこもっていると感じました。
中国の人もいろいろ大変だったんですね。

今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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