「中国・電脳大国の嘘 「ネット世論」に騙されてはいけない」
2013年 04月 04日 |
「中国・電脳大国の嘘 「ネット世論」に騙されてはいけない」
安田 峰俊 (文藝春秋)


とても面白い本です。
「独裁者の教養」の時にも感じたのですが、安田峰俊さんは外国のことを書いても面白いけど、日本のことを書いた部分はもっと鋭くて面白い。

最後の章の日本人が中国を理想化しては裏切られたと落胆して反中に走り、しばらくしてまた中国を美化し・・・を繰り返しているという指摘は日本人として身につまされます。



なぜなら、中国に対して一方的に投影した好意や理想が、中国社会の内在論理に基づく冷酷な現実によって裏切られた場合、日本人は往々にして「中国が変われないのは、彼らが“ダメな国”だからだ!」という中国蔑視的な考えに一気に傾く習性を持っているためだ。(略)
中国は別に日本人の願望を叶えてあげるために存在するわけではない。だが、日本人の間では、この簡単な事実を無視して中国に強い思い入れを抱き、その反応に一喜一憂する「カン違いの歴史」の事例が昔から非常に多く見られるのである。

第5章「変化する中国」の嘘




「中国は別に日本人の願望を叶えてあげるために存在するわけではない。」という部分がいいでしょ。

日本人は数千年に渡って中国を崇めてきたので、思い入れが強いのはまあ仕方ないと思いますが。
あまり中国を責めるのも子供がこんなの理想のパパ(ママ)じゃない!と泣き叫んでるみたいで、いい年して恥ずかしいですよね。


最後に掲げられている著者の今後注意したい点は私も気をつけたいと思います。

1.中国に日本人としての理想を投影して、相手側の動向に一喜一憂しない。
2.中国や中国人を必要以上に蔑視し、思考を停止しない。
3.中国を、日本の価値観の延長線上にある国ではなく「ただの外国」だと考える。



今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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