「英語は女を救うのか」
2012年 03月 08日 |
d0127061_211287.jpg「英語は女を救うのか」
北村 文 (筑摩書房)



筑摩書房のサイトより

それは「幸せ」への扉!?
英語に憧れる女性は少なくない。英語力を活かして仕事をする女性も多い。ならば英語は女を「救う」のか? 女性たちの声に深く耳を傾け、その現実に迫る。



うまいタイトルです。
華やかに見える英語のお仕事も舞台裏は楽じゃないのよ、という体験談がいろいろ語られて興味深い。

よく言われる女性のほうが語学に向いてるとかいう説についてちょっとドキっとすることが書いてありました。


学校の英語の授業でも英会話スクールでも、授業中に元気があるのは女性だとか、旅先で外国人とのコミュニケーションに熱心なのも、ワーキングホリデーや留学に積極的なのも、女性のほうだと言われる。なぜなら、女性脳は男性脳に比べて語学の習得に向いているからだとか、いやいやそういうことではなく、女の子は左脳が発達するように教育されてるから語学が得意なんだとか、言いたくなる人もいるだろう。
しかしながら、女たちが英語に向かうのは、彼女らが救われたいから、そして今ある彼女らの現実が救われないからだ、ということも言われてきている。社会学や人類学、社会言語学や応用言語学といった分野の研究者たちは、「周縁化」「家父長制」「抑圧」といったキーワードでこのことを説明する。
日本の社会は男性中心主義で、女性は職場では単調な仕事ばかりを押しつけられ、家庭では家族に尽くすことを期待される。いずれの場においても中心的な役割を担うのは男性ばかりで、女性はすみっこで補助的なことばかりをやらされる。当然、経済的にも不利な状況におかれるし、社会的地位は低いままだし、自由は奪われている。こんなやりがいのない仕事はいやだ、生きがいのない人生はいやだ、という救いのなさこそが、女たちを英語に突き動かす原動力だと言われる。

「英語は女を救うのか」 第1章 英語と女



この本を読むと「語学を生かしたお仕事」で食べていくのは大変そうだと分かります。
せっかくなのでインタビューのプロフィールに現在の年収も書いてもらえると参考になったのに。


そして、疑問に思ったのは、通訳や翻訳や語学教師が労力のわりに報酬の安定しない仕事というのはよく分かったのですが、こういう職種には同業者組合みたいなものはないの?みんなで団結して報酬アップを要求したりしないの?ってことです。

中世のギルドや昭和の労働争議みたいな汗臭いのは嫌なんじゃ~!という独立心の強い人たちだからこそ、組合とかにわずらわされない語学の仕事に就くのかな?それで報酬や労働条件が保障されないのかしら・・・(そりゃ企業でも組合なんてあってもあんまり意味ないことも多いですが)


会社やめて語学方面に進もうと思ってる人は辞表出す前に読んどくと良い本だと思います。


今日の記事はここまでです。多謝光顧!

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