「江馬細香―化政期の女流詩人」
2010年 12月 27日 |
「江馬細香―化政期の女流詩人」
門 玲子(藤原書店)

田中優子氏の書評が好きで、「今週の本棚」をいつも楽しみに読んでいます。
そこで紹介されてた作品

今週の本棚:田中優子・評 『江馬細香--化政期の女流詩人』=門玲子・著



(ちゃんとした書評は上記をお読みください)


読んでる間ずーっと驚きっぱなしだったので、驚いた部分を書いてみます。

江戸時代に女性の漢詩人がいたなんてまったく知らなかったので驚いた。
「三従総欠一生涯」なんて言い切っちゃった女性がいたことに驚いた。
頼山陽に女弟子がいたなんて驚いた。
頼山陽の(プラトニックなものと思われますが)恋人だったというのに驚いた。
彼には奥さんがいたのですが、三人で仲良く交際して、周囲も不倫だとか目くじら立てずに暖かく見守っていたようで驚いた。
地方在住(いまの岐阜県大垣市)の女性が、わりと簡単に京都へ旅行できたというのに驚いた。
文化の中心は江戸だけじゃなかったというのに驚いた。(京都って都会だったんですね)
江戸時代の地方文化の層の厚さと豊かさに驚いた。
お父さんが蘭学医で、一生を洋書の翻訳に捧げていたのに驚いた。
にも関わらず子女の教育は儒学だったというのに驚いた。
宗教的には無神論者に近かったというのに驚いた(儒学者は無神論らしい)
「細香」というのは字(あざな)だそうです。日本女性にも字(あざな)があったというのも驚き。

漢詩もたくさん収録されてるのですが、漢詩なのに詠まれてる情景は日本の女性の日々の暮らしだったりして、懐かしい感じ。

こういう本が埋もれずに再出版されて本当によかったと思います。
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