『随園食単』
2010年 11月 20日 |
『随園食単』
袁牧 青木正児 訳註(岩波文庫)

清の袁牧の料理本。
袁牧ってただの詩人じゃなくてグルメだったんですね。30代で政界引退して美食の日々。

レシピはよそのお屋敷で御馳走になった料理をシェフから聞きだして書いたものだそうです。
どこのお屋敷でも一流の料理人を抱えてグルメライフを楽しんでいたんですね。
でもレストランと違って「張家のマーボ豆腐が美味しい」と聞いても気軽に食べに行けるわけじゃないので、うまいものを食べるには金も身分もコネも必要だったんですね、きっと。

ときどき料理人じゃなくてその家の主人がさっと立って前掛けつけて作ってくれる料理が紹介されてます。
高官なのに料理が上手いイイ男。憧れ。


青木正児の訳が良いですよー。「妙」に「すてき」なんてルビが振ってあって素敵。訳注も楽しい。

この本読んでて、昔の日本人は詩人の料理書の翻訳を出すほど中国に憧れと愛情を抱いてたんだなあと感じました。
いま日本で出る中国関係の本って「チャイナマネー」とか「チャイナリスク」とか散文的な本ばっかりで味気ないですね。
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