『白楽天詩集』
2010年 04月 28日 |
漢詩が苦手なんです。よく理解できなくて。
日本語訳も苦手。とくに書き下し文、読めば読むほどわけが分からなくなっちゃう。これが詩??と混乱します。漢詩って日本人のリズム感に合わないのでは?と疑惑を感じていたのですが、白楽天はこんな良い翻訳が出てたんですね。

固有名詞以外はすべてひらがな、七五調で訳してあります。すごいのはちゃんと意味があってるところ。


「琵琶行」


じくを しめつつ いと はらい
ふたこえ みこえ こてしらべ
きょくに ならない おとでさえ 
すでに なさけを ふくんでる

いと・いと・いとに むねふさぎ
おと・おと・おとに ものおもい
かねがね つもる なやみをば
いかにも うったえたい ようす

まなこを ふせて ては うごく
つぎから つぎへ ひきならす
こころの なかの かぎりない
おもいを すっかり かたりたい

かるく おさえて ゆるやかに
ひねって つまんで また はねる
はじめは ゲイショウ・ウイの きょく
あとの しらべは ロクヨウだ

おおきな いとは ざあざあと 
せわしい あめが ふるような
ちいさな いとは ひそひそと
ないしょの はなしを するような

ざあざあ ざあざあ ひそひそひそ
ざあざあ ひそひそ いりまじる
おおつぶ こつぶ ぱらぱらと
しんじゅを おとす さらの うえ

「琵琶行」
『白楽天詩集』
武部 利男 (翻訳) (平凡社)



もとの詩はこんなの


轉軸撥弦三兩聲,未成曲調先有情。
弦弦掩抑聲聲思,似訴平生不得志。
低眉信手續續彈,說盡心中無限事。
輕攏慢捻抹復挑,初為霓裳後六麼。
大弦嘈嘈如急雨,小弦切切如私語。
嘈嘈切切錯雜彈,大珠小珠落玉盤。



いいなあ、この訳者の翻訳もっと読みたいなあと思ったら、もう亡くなられてるんですね。残念です。



[PR]